ライン=ネッカー広域連合 またはライン=ネッカー大都市圏 あるいはライン=ネッカー三角 (ドイツ語: Region Rhein-Neckar, Metropolregion Rhein-Neckar, Rhein-Neckar-Dreieck; アレマン語: D' Region Ryy-Necker, Metropolregion Ryy-Necker) は、バーデン=ヴュルテンベルク州、ラインラント=プファルツ州、ヘッセン州の3州にまたがる人口密集地域であると同時に、計画地域である。
人口240万人のドイツで7番目に大きな経済圏であり、2005年4月28日からヨーロッパ大都市圏の一つに数えられる。
住民構成
高地ドイツ語のうち上部ドイツ語に属する南フランケン語(上部フランケン語)を言語にするフランケン人が定住するシュパイアー、ハイデルベルクや、中部ドイツ語のうちライン・フランケン語に属するライン・フランケン語系プファルツ語に属するクーアプファルツ語(ドイツ語版)を言語にするマンハイム、ヴォルムス、ルートヴィヒスハーフェン・アム・ライン、ベルクシュトラーセ郡などに分類される。
地名の由来
この名称は、この地域を流れる2つの川、ライン川とネッカー川に由来する。ネッカー川はマンハイム近郊でライン川に合流する。ライン地溝帯およびその周辺地区への入植と河川交通は、何世紀にもおよび、文化的・社会的・経済的な構造強化に貢献している。
範囲
ライン=ネッカー広域連合には、大都市であるマンハイム、ルートヴィヒスハーフェン・アム・ライン、ハイデルベルクとその周辺地域が含まれる。2006年1月1日からは、ネッカー=オーデンヴァルト郡や南プファルツ地方がこれに加わった。この地域は主に、歴史上のプファルツ選帝侯領の中心部にあたる。このため、現在は3つの州に分割されているものの、親密な社会文化的関係が保たれている。今後、カールスルーエおよびライン川中・上流域との連携がバーデン=ヴュルテンベルク側から要望されている。
都市と郡
ライン=ネッカー広域連合は、以下の郡および郡独立市からなる。
- バーデン=ヴュルテンベルク州
- マンハイム
- ハイデルベルク
- ライン=ネッカー郡
- ネッカー=オーデンヴァルト郡
- ヘッセン州
- ベルクシュトラーセ郡
- ラインラント=プファルツ州
- ルートヴィヒスハーフェン・アム・ライン
- フランケンタール (プファルツ)
- ランダウ・イン・デア・プファルツ
- ノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセ
- シュパイアー
- ヴォルムス
- ライン=プファルツ郡
- バート・デュルクハイム郡
- ゲルマースハイム郡
- ズュートリヒェ・ヴァインシュトラーセ郡
経済
ヨーロッパ大都市帯の、フランクフルト・ライン=マイン広域連合とシュトゥットガルトの中間に位置し、全方面への交通の便がよいという地理条件は、大変に魅力的な環境である。このため、この産業集中地域にはいくつかの大規模な工業およびサービス業の企業が拠点を構えている。たとえば、ルートヴィヒスハーフェン・アム・ラインのBASF、マンハイムのダイムラー、John Deere(トラクタ製造)、アセア・ブラウン・ボベリ、ハイデルベルクのHeidelberger Druckmaschinen(印刷機)、HeidelbergCement(セメント製造)、ヴァルドルフのSAP、エッペルハイムのRudolf Wild GmbH & Co. KG(香料)、ヴィースロッホのMLP AG(保険会社)、ヴァインハイムのフロイデンベルク企業複合体などがある。この地域の失業率は、2007年10月現在、5.7%である。
参考文献
- Ernst Plewe, Walter Siebler, Hermann Heimerich: Der kurpfälzische Raum in Geschichte und Gegenwart. Mannheim 1959
- Wolfgang König: Die Europäische Metropolregion als steuerungstheoretisches Problem / Politische und gesellschaftliche Initiativen zum Aufbau der Metropolregion Rhein-Neckar. Marburg 2007. ISBN 978-3-8288-9354-2
- Mathias König: Die Europäische Metropolregion: Neuer Vertreter regionaler Interessen / Politischer Lobbyismus durch die Metropolregion Rhein-Neckar. Marburg 2007. ISBN 978-3-8288-9353-5
これらは、翻訳元であるドイツ語版の参考文献であり、日本語版作製に際して直接参照してはおりません。
外部リンク