ムン・ジョンウォン(ハングル:문정원、ラテン翻記:Moon Jung-Won、女性、1992年3月24日 -)は、大韓民国のプロバレーボール選手[1]。韓国Vリーグの韓国道路公社ハイパスに所属している[2]。
来歴
小学校では陸上競技選手(100m走、200m走)であったが[3]、小学6年次にバレーボールを始めた[1]。松源女子商業高校(韓国語版)へ入学したがバレーボール部廃部に伴い、木浦女子商業高校(韓国語版)に転校している。
サウスポーであることに加えて、サージャントジャンプ57cmの豊かなジャンプ力で注目を集めたが[3]、2011年8月29日に開催されたVリーグドラフト会議では、練習生同然の2巡目4番[4]で韓国道路公社ハイパスジェニスに指名されて入団した[5]。ジョンウォンは後のインタビューで「指名されないだろうと思っていた」と語っている[4]。
いざチームに入団したもののVリーグの壁は厚く、ジョンウォンと同じライトポジションは外国人選手の指定席で、時たまリリーフサーバーで登場する程度で2011年から2014年までの3シーズンで17試合26セットに出場したに留まり、ジョンウォンは引退の危機に晒された[4]。
「2014/15シーズンを最後に」と心に決めたジョンウォンは、得意であったスパイクサーブに磨きをかけ、2014年のKOVOカップではチームのベストスコアラーに躍り出た。2014/15シーズンが始まり、チームは連敗スタートした。ベテランリベロのキム・ヘランの具申を受け、ソ・ナムウォン監督は2014年11月8日の試合からオポジットのニコル・フォーセットをレフトに回して、レセプションアタッカーとしてジョンウォンを先発でライトに起用した[4]。この起用が功を奏し、安定したレセプションと何より威力抜群のスパイクサーブによりレギュラーの座を射止めた[6]。2015年1月のオールスター戦に出場したジョンウォンは88km/hのサーブを放ち「サーブクイーン」の称号を奉られた[3][4]。また27試合連続サービスエースのVリーグ新記録をマークした[7]。
道路公社は首位に躍り出て、ジョンウォンはレギュラーラウンド第4ラウンドのMVPに選出された[8]。チームはレギュラーラウンドで10シーズンぶりとなる首位となり、チャンピオン決定戦でIBK企業銀行に敗れたものの見事に準優勝となり[8]、ジョンウォンは大きな貢献を果たした。個人記録では、サーブ賞争いでポリーナ・ラヒモワと終盤までデッドヒートを演じ2位に甘んじたものの、歴代韓国人プレーヤーで最高の0.560本/セットをマークした。
2015年8月、練習試合中にバックアタックの着地に失敗し、右膝十字靱帯断裂の重傷を負った。同年10月23日に登録抹消され[9]、2015/16シーズンは欠場を余儀なくされた。
球歴
- ジュニア代表
- シニア代表
所属チーム
受賞歴
- 2011年 - 全国バレーボール選手権 サーブ賞
- 2014/15 Vリーグオールスター戦 スパイクサーブ女子部 1位
- 2014/15 Vリーグレギュラーラウンド第4ラウンド MVP
個人成績
- 記録
- リーグ戦 1試合の最多得点 20点(スパイク16点、サービスエース 4点)… 2014年12月10日に達成
- Vリーグ サービスエース記録最多連続試合数 27試合 … 2014/15シーズン
- 1シーズンのセット当たりサービスエース数 0.560本/set(歴代3位、韓国人選手としては歴代1位) … 2014/15シーズン[10]
シーズン |
所属 |
出場 |
アタック |
ブロック |
サーブ |
レセプション |
総得点 |
備考
|
試合 |
セット |
打数 |
得点 |
決定率 |
効果率 |
決定 |
/set |
打数 |
エース |
/set |
効果率 |
受数 |
成功率
|
2011/12 |
韓国道路公社 |
11 |
20 |
6 |
1 |
16.7% |
% |
0 |
0.00 |
25 |
2 |
0.1 |
% |
|
% |
3 |
|
2012/13 |
4 |
4 |
6 |
1 |
16.7% |
% |
1 |
0.25 |
6 |
0 |
0.00 |
% |
|
% |
2 |
|
2013/14 |
2 |
2 |
12 |
1 |
8.3% |
% |
0 |
0.00 |
4 |
3 |
1.5 |
% |
|
% |
4 |
|
2014/15 |
28 |
100 |
470 |
187 |
39.8% |
% |
12 |
0.12 |
386 |
56 |
0.56 |
% |
|
% |
255 |
|
2015/16 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0.0% |
% |
0 |
0.0 |
0 |
0 |
0.0 |
% |
|
% |
0 |
|
脚注