ブジャーネ族(ウクライナ語: Бужани、ベラルーシ語: Бужане、ロシア語: Бужане)はブク川(西ブーフ川)上流域に居住していた9世紀の東スラヴ民族の中の一部族である。
ブジャーネ族の名は居住地域のブク川に由来する[1]。11世紀末のブジャーネ族はヴォルィニャーネ族とも呼ばれており[注 1]、また何人かの研究者は、ブジャーネ族とヴォルィニャーネ族がかつてドゥレーブィ族と呼ばれていたと考えている[注 2]。
ブジャーネ族は『原初年代記』の中において、スラヴ語派の言語を話す部族の1つとして列挙されている[4]。230の都市(要塞)を有し、中心都市はブシクだった。キエフ大公国の中に組み込まれた後の、10世紀のブジャーネ族は独自性を失い、以降の史料の中にブジャーネ族の詳細を記録したものはない。
脚注
注釈
出典
- ^ 和田春樹『ロシア史』p20
- ^ 和田春樹『ロシア史』p17
- ^ 國本哲男『ロシア原初年代記』p328
- ^ 國本哲男『ロシア原初年代記』p10
参考文献
- Барсов Н. П., Очерки русской исторической географии(第2版) Варшава, 1885.
- Третьяков П. Н., Восточнославянские племена, М., 1953.
- 和田春樹編『ロシア史』山川出版社、2002年。
- 國本哲男他訳『ロシア原初年代記』名古屋大学出版会、1987年。