フランシス E.ワーレン空軍基地(フランシス E.ワーレンくうぐんきち、英: Francis E. Warren Air Force Base)は、ワイオミング州シャイアンに位置するアメリカ空軍の基地である。LGM-30G大陸間弾道ミサイルを運用する第90ミサイル航空団が所在している。
概要
1867年にアメリカ陸軍は、ユニオン・パシフィック鉄道をインディアンから守るため、シャイアンの西にフォートラッセルを設営した。1936年にフォートフランシス E.ワーレンへ名称変更され、第二次世界大戦勃発後は陸軍兵士の訓練基地として使用された[2]。第二次世界大戦後、ワシントン州スポケーンのガイガーフィールドから航空技術訓練センターが移駐、アメリカ陸軍からアメリカ空軍が独立後に基地はフランシス E.ワーレン空軍基地に名称変更された[2]。
1958年2月1日、フランシス E.ワーレン空軍基地は戦略航空軍団の基地となり、同年2月13日に第706戦略ミサイル航空団(英語版)が新編された[3]。1960年8月にSM-65D大陸間弾道ミサイルの運用が可能となり、1961年には第389戦略ミサイル航空団(英語版)が編制され、第706戦略ミサイル航空団から人員とSM-65Dの運用を引き継いだ[4]。1963年7月、第90ミサイル航空団が再編成され、SM-65に代わってLGM-30B大陸間弾道ミサイルの運用が開始された[5][6]。
1973年6月からLGM-30G大陸間弾道ミサイルの配備が開始されたほか、1985年にはLGM-118A大陸間弾道ミサイルが配備され、1986年12月30日から運用が開始された[7]。なお、LGM-118Aは第一次戦略兵器削減条約(START I)により2005年9月に運用終了した[7][8]。
1993年にカリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地から第20空軍が移駐した[9]。
フランシス E.ワーレン空軍基地は1989年7月14日に土壌汚染等によって、軍事スーパーファンド・サイト(英語版)に登録されている[10]。
所在部隊
- 第20空軍隷下
- 第90ミサイル航空団
- 第90作戦群(英語版)
- 第90整備群
- 第90整備運用中隊
- 第90ミサイル整備中隊
- 第90弾薬中隊
- 整備品質保証課
- 第90医療群
- 第90任務支援群
- 第90施設中隊
- 第90通信中隊
- 第90契約中隊
- 第90福利厚生中隊
- 第90兵站即応中隊
- 第90警備群
- 第90ミサイル警備中隊
- 第790ミサイル警備中隊
- 第90警備中隊
- 第90警備支援中隊
- 第582ヘリコプター群(英語版)
- ワイオミング空軍州兵(英語版)隷下
脚注・出典
- ^ “KFEW Francis E Warren Air Force Base Heliport”. Federal Aviation Administration (20 June 2019). 16 July 2019閲覧。
- ^ a b イカロス出版 世界の航空戦力 アメリカ空軍 137頁 「アメリカ空軍の基地」
- ^ Ravenstein, pp. 294–295
- ^ Maurer, Combat Squadrons, pp. 662–663
- ^ Mueller, pp. 184–185
- ^ “90 MW Fact Sheet”. 90th Missile Wing Public Affairs (August 19, 2010). May 8, 2016閲覧。
- ^ a b “Factsheet 90 Missile Wing (AFGSC)”. Air Force Historical Research Agency (April 6, 2012). May 8, 2016閲覧。
- ^ “Peacekeeper missile mission ends during ceremony”. 90th Space Wing Public Affairs (September 20, 2005). 10 February 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。May 8, 2016閲覧。
- ^ “20th Air Force Factsheet”. af.mil. 1 October 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。2 May 2018閲覧。
- ^ “F.E. Warren Air Force Base”. EPA region 8 superfund sites in WY. EPA (17 April 2014). 30 April 2014閲覧。
外部リンク
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