ドミニオン・タワー(露: Доминион тауэр, 英: Dominion Tower)は、ロシアの建築物である[1]。ドミニオン・オフィスビルディング(英: Dominion Office Building)とも呼ばれる[2][3]。
概要
モスクワの南東部にあるドゥブロフカ地区 (ru:Дубровка (Москва)) のシャリコポドシプニコフスカヤ通り (ru:Шарикоподшипниковская улица) の5番地に所在する[4][5][6]。9階建て(地上7階、地下2階)のオフィスビルであり、工業地帯の中に立地している[7][6][8]。脱構築主義に分類される[9]。デザインは、ロシア・アヴァンギャルドの建築の影響を受けている[10]。最寄駅は、モスクワ地下鉄のリュビリーンスコ=ドミトロフスカヤ線のドゥブロフカ駅 (en:Dubrovka (Lyublinsko–Dmitrovskaya line)) である[8]。
建築家ザハ・ハディッドが初めてロシアに建てた作品である[9]。設計は、ザハ・ハディッドおよび Patrik Schumacher による[3][11]。建設は、ザハ・ハディッド・アーキテクツ (en:Zaha Hadid Architects) による[8][4]。クライアントは Dominion-M である[12]。建設業者は Строй Групп である[13]。
白色と黒色で構成されるアトリウムでは、階段が複雑に交差している[1]。それぞれの階は、カンチレバー構造となっている[10]。1階には、会議室がある他、テラスをもつレストランが設けられている[11]。建材には、壁パネルに用いられているドイツ製の材料などを除いて、主にロシア製のものが用いられている[1]。
延床面積は 21,475 平方メートルであり、平均床面積は 1,488 平方メートルである[14]。敷地面積は 3,134 平方メートルである[14]。オフィス部分の面積は 10,416.3 平方メートルであり、共用部分の面積は 3,551.4 平方メートルである[14]。アトリウム面積は 396.8 平方メートルである[13]。高さは 36.27 メートルである[7][11]。
来歴
2004年に構想され、2007年に建設工事が開始されたが、2008年に世界的な経済恐慌の影響を受け、工事が中断される[1]。2011年に工事が再開され、2012年以降に主要な工事が行われた[10][15][1]。2015年の秋に建設工事が完成され、同年9月に開設された[6][9]。2016年、OfficeNext による “Best Office Awards 2016” のアトリウムに関連する部門で優勝する[16]。
脚注
外部リンク