スーパーリーグ・フォーミュラ(Superleague Formula)は、2008年から2011年にかけて行われていたフォーミュラカーによるレースカテゴリー。
概要
元々は2002年に発足が計画されていた「プレミア1グランプリ」(w:en:Premier 1 Grand Prix)構想から発展したシリーズ。同シリーズの「サッカーの有力プロチームとモータースポーツのコラボレーション」というコンセプトを受け継ぎ、シリーズ発足当初は、レースに参戦する各チームがコラボレーション先となるサッカークラブのユニフォームと同じカラーリングのマシンを走らせ、チーム名も基本的にサッカークラブの名称を名乗る形を取った。
初年度となった2008年はシーズン開幕が8月にずれ込んだため、レース数も全6戦となったが、主催者側では次年度以降順次規模を拡大し「2012年にはシリーズを全17戦(うち欧州外で4戦)に拡大する」方針を明らかにしていた。しかしリーマン・ショック以降の世界的な景気低迷の影響で、2009年もレース数は全6戦にとどまったため、「2012年に全15戦(うち欧州外で3戦)」と目標を下方修正。2010年には初の欧州外での開催となる中国ラウンド(上海インターナショナルサーキット)が行われた。
2011年は、景気低迷の影響からシリーズがわずか2イベントのみの開催と大きく減少。さらにコラボレート先となるサッカーチームも大きく減少した。このため主催者では、シリーズを従来のサッカーチーム対抗戦から「国別対抗戦」形式に改めた。ただし一部のチームには引き続きサッカーチームの名称が残った。またその他のチームについて、日本チームや韓国チームなど、ドライバー・チームとも全く当該国籍と関係がないチーム(勝手に国名を名乗っているだけ)がいくつか存在した。
シリーズにおいてはチーム名を前面に出す運営が行われており、シリーズチャンピオン争いもチームチャンピオンによるものが主体とされた。ドライバーにはロバート・ドーンボス、アントニオ・ピッツォニア、セバスチャン・ボーデなどの元F1ドライバーも起用されているが、多くは無名のドライバーが占めていた。このためエンジン出力等でGP2を上回りF1に迫る性能のマシンを用いながらも、シリーズチャンピオン及びランキング上位者に対するスーパーライセンスの発給が認められないなど、レースの格という面ではGP2やフォーミュラ・ニッポン、インディカー・シリーズ等より下、F3よりは上という形で見られることが多かった。これはA1グランプリなど、ほぼ同時期に発足した新興フォーミュラレースの多くに共通する悩みであった。
しかし2013年からローラ・カーズ製シャシー導入を発表した2011年10月を最後に公式サイトが更新を停止。さらに国際格式レースの開催に必要な国際自動車連盟(FIA)の2012年シーズンカレンダーにも本シリーズが記載されないなどシリーズ継続が絶望視された。2012年に入っても本シリーズの開催告知やレースが行われることはなく、終了に関する公式発表のないままシリーズは消滅した。
マシン
マシンはワンメイクとなっており、エンジンは4.2リッターのV型12気筒・自然吸気エンジンで約750馬力を発生。エンジン供給はかつてF1のスーパーアグリF1チームとも関わりのあった、イギリスのメナード・エンジニアリングが担当。
シャシーは2012年までは、アメリカのエランモータースポーツテクノロジーズ(実質的には傘下のパノス)が供給するものを使用し、2013年からは新たにローラ・カーズが開発したシャシーを導入する予定としていた[2]。
参加チーム
シリーズ終了時点
過去の参加チーム
脚注
外部リンク