ジミー・スミス(Jimmy Smith、1925年12月8日 - 2005年2月8日)は、アメリカのジャズ・ミュージシャン、オルガン奏者。
来歴
アメリカ合衆国ペンシルベニア州生まれ。ジャズ・ピアニストから後にハモンドオルガン奏者としてソウル・ジャズというスタイルを確立し活躍、B-3という形のハモンドオルガンを普及させた。特徴的なのは音色(16'、5-1/3'、8'のドローバーを全開にし、3rdパーカッションを入れた)と下鍵盤で演奏する左手ベース(足鍵盤を軽く蹴って音程感のないアクセントをつけ、ウッド・ベースの様な音色にした)で、多くの後進オルガニスト達が手本にした。
1950年代にニューヨークを中心に活動、1957年にブルーノート・レーベルからリリースしたレコードによりチャンスを迎え、以後も同レーベルから数々の傑作を発表した。従来にないファンキーで斬新なオルガン奏法は、マイルス・デイヴィスをして「世界8番目の不思議」と言わしめるほどであった。非常な多作家であり、特に1956年から1960年にかけては、ほぼ年間5枚以上のペースでアルバムを発表した。1963年にヴァーヴと契約。1970年代に入ると10年近く活動を休止したが、その後再び活動を開始した。
屋外ローラースケート場とダンスフロアに直接オルガンを持ち込んでみせたという逸話もある。
代表アルバムに『ザ・サーモン!』『ザ・キャット』『ルート・ダウン』等がある。また、マイケル・ジャクソンの楽曲「バッド」にも参加した。
当時は殆どのジャズマンがスーツを着ていた中でニットを主に着用していたことでも知られる[1]。
ディスコグラフィ
リーダー・アルバム
- 1950年代
- 1960年代
- 1970年代
- 『グルーヴ・ドロップス』 - Groove Drops(1970年録音)(Verve) 1970年
- 『ジミーの新しき世界』 - The Other Side of Jimmy Smith (Verve) 1970年
- I'm Gonna Git Myself Together (MGM) 1971年
- In a Plain Brown Wrapper (Verve) 1971年
- 『ルート・ダウン』 - Root Down - Jimmy Smith Live! (1972年2月録音)(Verve) 1972年(ライヴ)
- 『ブルースミス』 - Bluesmith(1972年9月録音)(Verve) 1972年
- 『ポルトガル・ソウル』 - Portuguese Soul(1973年2月録音)(Verve) 1973年
- 『ブラック・スミス』 - Black Smith(1974年11月録音)(Pride/MGM) 1974年
- Paid in Full (Mojo) 1974年
- Live in Israel (Isradisc) 1974年(テルアビブにおけるライヴ。イスラエル限定発売。)
- '75(1974年10月14日、1975年録音)(Mojo) 1975年(1974年10月14日録音はテルアビブにおけるライヴ)
- 『スリッパリー・ヒップス』 - Sit On It! (Mercury) 1977年。のちCD化 (Soul Brother) 2012年。
- It's Necessary: Recorded Live at Jimmy Smith's Supper Club (Mercury) 1977年(ライヴ)
- Unfinished Business(1978年1月録音)(Mercury) 1978年。のちCD化 (Soul Brother) 2012年。
- 1980年代
- 『ザ・キャット・ストライクス・アゲイン』 - The Cat Strikes Again (Wersi) 1980年
- ケニー・バレル、グラディ・テイトと共同名義, Second Coming (Mojo) 1981年
- エディ・ハリスと共同名義, All the Way Live(1981年8月録音)(Milestone) 1996年(サンフランシスコ「キーストン・コーナー (Keystone Korner) 」におけるライヴ)
- 『オフ・ザ・トップ』 - Off the Top(1982年6月録音)(Elektra Musician) 1982年
- 『ワン・ナイト・ウィズ・ブルーノート』 - One Night with Blue Note(1985年2月録音)(Blue Note) 1985年(ライヴ)
- 『プライム・タイム 』 - Prime Time (Milestone/Victor) 1989年
- 1990年代
- スタンリー・タレンタイン、ケニー・バレルと共同名義, Fourmost(1990年11月録音)(Milestone) 1991年(ニューヨーク「Fat Tuesday's」におけるライヴ)
- スタンリー・タレンタイン、ケニー・バレル、グラディ・テイトと共同名義, Fourmost Return(1990年録音)(Milestone) 2001年(ニューヨーク「Fat Tuesday's」におけるライヴ)
- 『サム・シリアス・ブルース』 - Sum Serious Blues(1993年1月録音)(Milestone) 1993年
- 『ダム!』 - Damn!(1995年1月24日、25日録音)(Verve) 1995年
- 2000年代
- 『ドット・コム・ブルース』 - Dot Com Blues(2000年2月、4月、6月録音)(Verve) 2001年
- Daybreak(1999年10月、2001年4月録音)(West Wind) 2002年。のち改題 The Cat Swings Again (Jazz Hour) 2003年。のち改題 Black Cat (Castle Pie) 2004年。
コンピレーション
- 『バイ・バイ・ブラックバード』 - Standards(1957年8月~1959年5月録音)(Blue Note) 1998年
- 『オン・ザ・サニー・サイド』 - On The Sunny Side(1957年8月~1960年4月)(Blue Note) 1981年
- 『ブルーノート・イヤーズ 』 - Best Of Jimmy Smith - The Blue Note Years (Blue Note) 1988年
- 『ウォーク・オン・ザ・ワイルド・サイド 』 - Walk On The Wild Side: Best-Verve Years (Verve) 1995年(CD 2枚組)
- The Definitive Jimmy Smith (Blue Note) 2002年
- Retrospective (Blue Note) 2004年(CD 4枚組)
脚注
関連項目
外部リンク