ジェイソン・モロニー(Jason Moloney [məˈloʊni]、1991年1月10日 - )は、オーストラリアのプロボクサー。ビクトリア州ミッチャム出身。元WBO世界バンタム級王者。双子の弟は元WBA世界スーパーフライ級王者のアンドリュー・モロニー。
アマチュア時代、オーストラリア代表として双子の弟アンドリューと共に2010年コモンウェルスゲームズの男子フライ級に出場[1]、準々決勝で敗退した[2]。
2014年8月にプロ転向し[3]、デビュー戦を勝利で飾り、以後17連勝(14KO)を重ねた。17勝目は、2018年5月19日に元WBAスーパーフライ級王者の河野公平を6回終了後ドクターストップによるTKOで下したものである[4]。河野はこの敗戦を最後に引退した[5]。
IBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲスの指名挑戦者という形で、2018年秋から開催されるWorld Boxing Super Series(WBSS)バンタム級トーナメントへの参戦が決定し[6][7]、同年10月20日、ロドリゲスとのWBSS1回戦がオーランドのCFE・アリーナで行われ、12回1-2(115-113×2、113-115)の判定負けを喫し初黒星となった[8][9]。
2020年10月31日、ラスベガスのMGMグランド内ザ・バブルでWBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥と対戦し、2度のダウンを奪われ[10]、7回2分59秒KO負けを喫し王座獲得に失敗した[11]。
2021年8月14日、オクラホマ州タルサのハードロックホテル・アンド・カジノで弟アンドリューの前座でジョシュア・グリアとWBCバンタム級シルバー王座決定戦を行い、10回3-0(98-92×2、96-94)の判定勝ちを収め王座を獲得した[12][13]。
2022年6月5日、オーストラリア・メルボルンのマーベル・スタジアムで行われたジョージ・カンボソス・ジュニア 対 デヴィン・ヘイニー戦興行のセミメインにおいて、アストン・パリクテとWBCシルバー・バンタム級タイトルマッチ及びWBOインターナショナルバンタム級王座決定戦を行い、2回2分35秒TKO勝ちを収め、WBCシルバー王座の初防衛及びWBOインターナショナル王座を獲得した[14]。
2022年10月15日、メルボルンのロッド・レーバー・アリーナで行われたデヴィン・ヘイニー対ジョージ・カンボソス・ジュニア2の前座において、WBC世界バンタム級1位のナワーポン・ソー・ルンヴィサイとWBC世界バンタム級挑戦者決定戦を行い、12回3-0(118-110×2、119-109)の判定勝ちを収め、WBC王座を保持する井上尚弥への挑戦権を獲得した[15]。11月6日、WBCのマウリシオ・スレイマン会長はメキシコ・アカプルコで行われた総会で、井上尚弥がスーパーバンタム級に転級し王座返上した場合のシナリオに言及[16]。「その場合王座は空位となり、モロニーとノニト・ドネアの2人が王座決定戦を行うことになる」と明言した[16]。
2023年3月29日、4団体統一王者の井上尚弥がスーパーバンタム級転向のため4王座を全て返上したことに伴い、5月13日にWBO世界バンタム級1位のモロニーと2位のビンセント・アストロラビオで王座決定戦が行われると、主催のトップランクから発表された。前述のドネアとの王座決定戦は交渉の末締結には至らなかったものの、WBCと共に1位にランクされていたWBOの方でチャンスを得る形となり、一方のアストロラビオも指名挑戦者となっていたIBFではなくWBOの方に照準を定めた[17]。
2023年5月13日、カリフォルニア州のストックトン・アリーナにてジャニベク・アリムハヌリvsスティーブン・バトラーの前座で、WBO2位ビンセント・アストロラビオとWBO世界バンタム級王座決定戦を行い、12回2-0(114-114、115-113、116-112)の判定勝ちを収め、世界王座獲得に成功した[18]。この試合でモロニーは5万ドル(約700万円)、アストロラビオは8万5千ドル(約1200万円)のファイトマネーを稼いだ[19]。
2024年1月13日、ケベック州ケベック・シティーのビデオトロン・センターでアルツール・ベテルビエフ対カラム・スミスの前座のWBO世界バンタム級タイトルマッチでWBO世界バンタム級10位のサウル・サンチェスと対戦し、12回2-0(116-112×2、114-114)の判定勝ちを収め初防衛に成功した。
2024年5月6日、日本のリングに初登場。東京ドームで井上尚弥 対 ルイス・ネリ戦の前座のWBO世界バンタム級タイトルマッチでWBO世界バンタム級10位の武居由樹と対戦し、12回0-3(111-116×2、110-117)の判定負けを喫し王座から陥落した。
2023年5月13日 - 2024年5月6日
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