Citrix Systems, Inc.
種類
公開会社 市場情報
業種
設立
1989年 創業者
en:Ed Iacobucci 本社
事業地域
Global 主要人物
Robert Calderoni (Chairman) David Henshall (CEO) Mark Schmitz (COO)[ 1] 製品
Application Delivery Industry, デスクトップ仮想化 (DaaS)、SaaS 、クラウド 、ネットワーク (英語版 ) 売上高
US$ 3.01 billion (2019)[ 2] 営業利益
US$629.45 million (2018)[ 2] 利益
US$575.67 million (2018)[ 2] 総資産
US$5.14 billion (2018)[ 2] 純資産
US$551.52 million (2018)[ 2] 従業員数
8,200 (2018)[ 3] ウェブサイト
citrix .com
シトリックス・システムズ (Citrix Systems, Inc. 、NASDAQ : CTXS )は、アメリカ合衆国 フロリダ州 フォートローダーデール に本拠を置く多国籍 情報 テクノロジー 企業である。
元々はソフトウェア メーカーで、2004年のNet6の買収によってネットワーク機器 の製造・販売も行うようになった。1990年代からシンクライアント 技術の先端企業となり、現在では特にデスクトップ仮想化 、SaaS 、クラウドコンピューティング 技術の分野の製品を販売している。2022年9月30日に、en:Vista Equity Partners とEvergreen Coast Capital Corpによる買収が完了し、en:TIBCO Software と合併して、Cloud Software Group (CSG)の傘下となった[ 4] 。
代表的な製品は、サーバー仮想化用の製品『Citrix XenServer 』、アプリケーション のリモート配信用ミドルウェア 製品『Citrix XenApp 』、デスクトップ仮想化用の製品『Citrix XenDesktop 』および、Webアプリケーション 高速化用ネットワーク機器製品『Citrix NetScaler』がある。Xen という名前よりも旧名称のMetaFrame (メタフレーム)がよく知られている。
歴史
創立期
エド・ヤコブッチを中心とした、IBM でOS/2 の開発を行っていたソフトウェア開発者達によって、1989年に創立された。ヤコブッチはIBMでOS/2の開発を行うにあたり、UNIXのようなマルチユーザー OS を作りたいと考えていた。ところが、IBMがOS/2のマルチユーザー化に興味を示さず、このことが、ヤコブッチがIBMを退職して会社を立ち上げることに繋がった。
本拠地のあるフロリダは柑橘類 の産地であり、創立直後はシトラス(Citrus)と名乗っていた。しかし、既に同名で商標登録された会社が存在していたことから、CitrusとUNIX を合わせてシトリックス(Citrix)の名称に変更した。
シトリックスの最初の製品は、ヤコブッチの念願だったマルチユーザー化されたOS/2であり、「Citrix MULTIUSER」と命名された。この時OS/2のソースコード は、IBMからではなくマイクロソフト からライセンス供給された。Citrix MULTIUSERの狙いは、テキストベースのOS/2アプリケーションを、1台のサーバから複数のユーザーに同時に使わせることによってUNIXの市場の一角に食い込むことにあった。しかし、Citrix MULTIUSERは技術的には一部で高い評価はえられたものの、市場のニーズは存在せず、商業的には失敗作に終わった。
Citrix MULTIUSERの商業的失敗を受け、シトリックスは顧客ニーズの調査に力を入れ、DOS アプリケーションやWindows 3.1 アプリケーションであれば、リモートアクセスのニーズがあると判断した。こうして1993年に発表された「WinView」は、OS/2をベースとしながらも、DOSアプリケーションやWindows 3.1アプリケーションをもマルチユーザー環境で使えるようになっており、シトリックス最初の商業的成功となった。
さらにこのあと、マイクロソフトからWindows NT のソースコードのライセンス供給を受け、Windows NT 3.51をマルチユーザー化した「WinFrame 」を1995年に発表した。WinFrameはマイクロソフトからWindows NT 3.51のライセンス供給を受け、Windows NT 3.51をマルチユーザーに改変したうえで、完全に1つのOS として出荷されていた。つまり、マイクロソフト からOSを購入しなくても、サーバ ハードウェア とWinFrameだけで動作した。
Windows 2000や2003やXPで動作するリモートデスクトップ、ターミナルサービスは同社の技術をベースとしている。ちなみにWinFrameの15年後の子孫にあたる現在のCitrix XenApp は、マイクロソフトのOSに追加インストール するミドルウェア 的な位置づけになっている。
参考: Remote Desktop Protocol (RDP)
株式公開
1995年12月にシトリックスは株式公開 を行った。株式価格は公開後一日で倍になった。
株式公開当時の製品WinFrameは、Microsoft Windows NT 3.51をベースにしており、ちょうどWindows NTが企業でのソフトウェア マーケット でシェア を拡大し始めたタイミングと重なったことで、WinFrameも大いに市場に受け入れられ、これが株式価格の上昇に繋がった。これは、シトリックス創立直後の製品MULTIUSERが、それ自体がマーケットに受け入れられなかったOS/2をベースにしていたことで失敗したことと対照的である。
公開の時点で、株式 の30%は従業員によって保持されていた。株式を保持していた多くの従業員達は、保有株を売却することで多額の利益を得ることとなった。
脚注
外部リンク