エンジェルフォール(英語: Angel Falls、ペモン語(英語版): Kerepakupai merú、Parakupa-vena、スペイン語: Salto Ángel)は、南アメリカ大陸北部のギアナ高地にある世界最大級の滝。行政上は、ベネズエラのボリバル州グランサバナ(英語版)のカナイマ国立公園内に所在する。世界最大の落差 979メートル / 3212フィート[1](岩にぶつかることなく直下する距離は 807メートル / 2648フィート[1])をもつ滝。
呼称
滝のスペイン語名・英語名等は、その存在を世界に向けて大々的に紹介した最初の人物である、アメリカ人探検飛行家ジミー・エンジェルの名にちなむ。すなわち滝の名が「天使の滝」の意を持つわけではなく、その含意は「エンジェル氏の滝」である。
現地名 Kerepakupai merú および Parakupa-vena は、現地域グランサバナ(英語版)に暮らす先住民部族ペモン(英語版) の言葉(ペモン語)で、それぞれ「最も深いところにある滝」「最も高くから落ちる滝」という意味である。
概要
ギアナ高地にある最大のテプイ(ギアナ高地のテーブルトップマウンテン)であるアウヤンテプイから流れ落ちる。落差が非常に大きいため、落下する水は滝下部に達するより前に分散して空気と絡み合い、滝下部は暴風雨のようになっているため滝壺が存在しない。
先住民以外では、ベネズエラ人探検家のエルネスト・サンチェス・ラ・クルス(ドイツ語版)による1910年の報告が、発表されている最初のものであるが、世界的に知られるようになったのは、1937年、金鉱山を探しながら飛行機を飛ばしていてこの滝を発見したミズーリ州スプリングフィールド生まれのアメリカ人探検飛行家ジェームズ・クロフォード・エンジェル・マーシャル(ジミー・エンジェル)の紹介による。彼の一行はアウヤンテプイに着陸したが、再離陸ができなくなった。そのため、飛行機に同乗していたジミー・エンジェルとその妻、2人の地質学者の4人は、11日かけて徒歩で下りるはめになった。なお、アウヤンテプイの頂上台地で置き去りになっていったジミー・エンジェルの飛行機は1970年にベネズエラ軍によって回収され、修理された後、現在(2012年時点)はシウダー・ボリーバルの空港の前に設置・公開されている。
アクセス
カナイマ (Canaima) からボートツアーが出ている。遊覧飛行のついた2泊3日のツアーが一般的。また、カナイマは陸の孤島であるため、航空機でしか行くことができない。その航空機は1日に一便のみ運航される。
脚注
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
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