『イエスイヤーズ 』(Yesyears )は、1991年8月にアトコ・レコード からリリースされた、イングランド のプログレッシブ・ロック ・バンド、イエス 初のボックスセット(4枚組)である。グループが1990年に8人編成となったときにアトコ・レコードを離れてアリスタ・レコード に移籍した後、契約によりアトコ・レコードはバンドのバック・カタログを取得する権利を与えられ、キャリア全体にわたるボックスセットをリリースできるようになった。『イエスイヤーズ』には、ジョー・ガストワートによってデジタル・リマスターされた、未発表ミックスと未発表曲を含む、1969年から1991年にかけてのスタジオ・トラックとライブ・トラックが収録されている。
『イエスイヤーズ』の主な魅力の1つは、かつてリリースされなかった数多くの曲を含むレアなマテリアルの収録と、イエスの歴史を詳述したフルカラーの小冊子であった。
このパッケージの圧縮バージョンである『イエスストーリー 』は、1992年に2枚組となってリリースされている。
『イエスイヤーズ』は、ライノ・レコード からの(5枚組)ボックスセット『IN A WORD:ヒストリーBOX 』が2002年にリリースされる前、1990年代後半に発売が終了された。『イエスイヤーズ』には収録されていて、『IN A WORD:ヒストリーBOX』に収録されていないレアなマテリアルのほとんどは、2003年と2004年にライノがイエスのアルバムを再発した際に各アルバムにボーナストラックとして収録された。
同時期にドキュメンタリー映像版の『イエスイヤーズ 』も発売されている。ジャケットはロジャー・ディーン による同じイラストを使用。
収録曲
ディスク1 # タイトル 作詞・作曲 収録元 時間 1. 「サムシングス・カミング (ステレオ・ミックス) - "Something's Coming"」 レナード・バーンスタイン 、スティーヴン・ソンドハイム 1969年7月発売のシングル「Sweetness」のB面。『イエス・サード・アルバム 』の再発盤(2003年)にはUKシングルのモノ・ミックスが含まれているが、これは1970年にオランダでA面としてリリースされたステレオ・ミックス。 7:06 2. 「サヴァイヴァル - "Survival"」 ジョン・アンダーソン 『イエス・ファースト・アルバム 』 (1969年) 6:18 3. 「エヴリ・リトル・シング - "Every Little Thing"」 レノン=マッカートニー 『イエス・ファースト・アルバム』 (1969年) 5:41 4. 「ゼン - "Then"」 アンダーソン BBC 録音、1970年1月19日4:18 5. 「エヴリデイズ - "Everydays"」 スティーヴン・スティルス BBC録音、1969年8月4日 4:08 6. 「スウィート・ドリームス - "Sweet Dreams"」 アンダーソン、デヴィッド・フォスター 『時間と言葉 』 (1970年) 3:49 7. 「チャンスも経験もいらない - "No Opportunity Necessary, No Experience Needed"」 リッチー・ヘブンス 『時間と言葉』 (1970年) 4:48 8. 「時間と言葉 - "Time and a Word"」 アンダーソン、フォスター 『時間と言葉』 (1970年) 4:31 9. 「スターシップ・トゥルーパー - "Starship Trooper"
a. ライフ・シーカー - "Life Seeker"
b. ディシルージョン - "Disillusion"
c. ワーム - "Würm"」 アンダーソン、クリス・スクワイア 、スティーヴ・ハウ 『イエス・サード・アルバム』 (1971年) 9:25 10. 「ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス - "Yours Is No Disgrace"」 アンダーソン、スクワイア、ハウ、トニー・ケイ 、ビル・ブルーフォード 『イエス・サード・アルバム』 (1971年) 9:41 11. 「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル - "I've Seen All Good People"
a. ユア・ムーヴ - "Your Move"
b. オール・グッド・ピープル - "All Good People"」 アンダーソン、スクワイア 『イエス・サード・アルバム』 (1971年) 6:53 12. 「遥かなる想い出 - "Long Distance Runaround"」 アンダーソン 『こわれもの 』 (1971年) 3:30 13. 「ザ・フィッシュ - "The Fish (Schindleria Praematurus)"」 スクワイア 『こわれもの』 (1971年) 2:37 合計時間:
72:45
ディスク2 # タイトル 作詞・作曲 収録元 時間 1. 「ラウンドアバウト - "Roundabout"」 アンダーソン、ハウ 『こわれもの』 (1971年) 8:31 2. 「燃える朝やけ - "Heart of the Sunrise"」 アンダーソン、スクワイア、ブルーフォード 『こわれもの』 (1971年) 10:35 3. 「アメリカ - "America"」(Single edit) ポール・サイモン 1972年7月のシングルA面。コンピレーション『The New Age of Atlantic』(1972年)や『イエスタデイズ 』(1975年)にはフル・バージョンを収録 4:04 4. 「危機 - "Close to the Edge"
I. 着実な変革 - "The Solid Time of Change"
II. 全体保持(トータル・マス・リテイン) - "Total Mass Retain"
III. 盛衰 - "I Get Up I Get Down"
IV. 人の四季 - "Seasons of Man"」 アンダーソン、ハウ 『危機 』 (1972年) 18:34 5. 「儀式 - "Ritual (Nous Sommes du Soleil)"」 アンダーソン、ハウ、スクワイア、リック・ウェイクマン 、アラン・ホワイト 『海洋地形学の物語 』 (1973年) 21:33 6. 「サウンド・チェイサー - "Sound Chaser"」 アンダーソン、ハウ、スクワイア、ホワイト、パトリック・モラーツ 『リレイヤー 』 (1974年) 9:22 合計時間:
72:39
ディスク3 # タイトル 作詞・作曲 収録元 時間 1. 「スーン (シングル・エディット) - "Soon"」(Single edit) アンダーソン 1975年1月のシングルA面。『リレイヤー 』 (1974年)の「錯乱の扉」より抜粋 4:06 2. 「アメイジング・グレース - "Amazing Grace"」 伝統歌 アレンジ:スクワイア 未発表。1976年11月4日、ロンドン録音。『究極 』再発盤 (2003年)にも収録 2:31 3. 「ヴェヴェイ パート1 - "Vevey, Part One"」 アンダーソン、ウェイクマン 未発表。1977年2月23日ヴヴェイ 録音。別レコーディング・バージョンが『究極』再発盤 (2003年)に収録 1:07 4. 「不思議なお話を - "Wonderous Stories"」 アンダーソン 『究極』 (1977年) 3:49 5. 「悟りの境地 - "Awaken"」 アンダーソン、ハウ 『究極』 (1977年) 15:35 6. 「モントルーズ・テーマ - "Montreux's Theme"」 ハウ、スクワイア、アンダーソン、ホワイト 未発表。『究極』セッションにて1976年後半/1977年初期に録音。『究極』再発盤 (2003年)に収録 2:26 7. 「ヴェヴェイ パート2 - "Vevey, Part Two"」 アンダーソン、ウェイクマン 未発表。1977年2月23日ヴヴェイ 録音。別レコーディング・バージョンが『究極』再発盤 (2003年)に収録 0:56 8. 「究極 - "Going for the One"」 アンダーソン 『究極』 (1977年) 5:32 9. 「マネー - "Money"」 スクワイア、アンダーソン、ホワイト、ウェイクマン 未発表。1978年3月31日『トーマト 』セッションにてロンドン録音。同再発盤 (2004年)に収録。語りのオーバーダブはリック・ウェイクマン 3:12 10. 「アビレーン - "Abilene"」 ハウ 1978年8月のシングル「クジラに愛を」B面(英国盤)。『トーマト』再発盤 (2004年)に収録 3:55 11. 「クジラに愛を - "Don't Kill the Whale"」 アンダーソン、スクワイア 『トーマト』 (1978年) 3:54 12. 「自由の翼 - "On the Silent Wings of Freedom"」 アンダーソン、スクワイア 『トーマト』 (1978年) 7:46 13. 「夢の出来事 - "Does It Really Happen?"」 ジェフ・ダウンズ 、トレヴァー・ホーン 、ハウ、スクワイア、ホワイト『ドラマ 』 (1980年) 6:30 14. 「光陰矢の如し - "Tempus Fugit"」 ダウンズ、ホーン、ハウ、スクワイア、ホワイト 『ドラマ』 (1980年) 5:14 15. 「ラン・ウィズ・ザ・フォックス - "Run with the Fox"」 スクワイア、ホワイト、ピーター・シンフィールド 1981年12月のシングルA面。クリス・スクワイア&アラン・ホワイト名義 4:09 16. 「アイム・ダウン - "I'm Down"」 レノン=マッカートニー 未発表。1976年6月17日、ニュージャージー州 ジャージーシティ ・ルーズベルト・スタジアムにてライブ録音 2:31 合計時間:
73:13
ディスク4 # タイトル 作詞・作曲 収録元 時間 1. 「メイク・イット・イージー - "Make It Easy"」 トレヴァー・ラビン 未発表。1982年1月、シネマ による録音。『ロンリー・ハート 』再発盤 (2004年)に収録 6:08 2. 「イット・キャン・ハプン - "It Can Happen"」 アンダーソン、ラビン、スクワイア 未発表。1982年1月、シネマによる録音。『ロンリー・ハート』収録曲の初期バージョン。『ロンリー・ハート』再発盤 (2004年)に収録 6:01 3. 「ロンリー・ハート - "Owner of a Lonely Heart"」 ラビン、アンダーソン、スクワイア、ホーン 『ロンリー・ハート』 (1983年) 4:27 4. 「ホールド・オン - "Hold On"」 ラビン、アンダーソン、スクワイア 『ロンリー・ハート』 (1983年) 5:15 5. 「シュート・ハイ - "Shoot High, Aim Low"」 アンダーソン、ケイ、ラビン、スクワイア、ホワイト 『ビッグ・ジェネレイター 』 (1987年) 7:00 6. 「リズム・オブ・ラヴ - "Rhythm of Love"」 アンダーソン、ケイ、ラビン、スクワイア 『ビッグ・ジェネレイター』 (1987年) 4:46 7. 「ラヴ・ウィル・ファインド・ア・ウェイ - "Love Will Find a Way"」 ラビン 『ビッグ・ジェネレイター』 (1987年) 4:49 8. 「変革 (ライヴ・ヴァージョン) - "Changes"」 ラビン、アンダーソン、ホワイト 未発表。1988年2月19日、テキサス州 ヒューストン ・ザ・サミットにてライブ録音 7:34 9. 「同志 (ライヴ・ヴァージョン) - "And You and I"
I. 人生の絆 - "Cord of Life"
II. 失墜 - "Eclipse"
III. 牧師と教師 - "The Preacher the Teacher"
IV. 黙示 - "Apocalypse」 アンダーソン、ブルーフォード、ハウ、スクワイア 未発表。1988年2月19日、テキサス州ヒューストン・ザ・サミットにてライブ録音 10:49 10. 「燃える朝やけ (ライヴ・ヴァージョン) - "Heart of the Sunrise"」 アンダーソン、スクワイア、ブルーフォード 未発表。1988年2月19日、テキサス州ヒューストン・ザ・サミットにてライブ録音 10:50 11. 「ラヴ・コンカーズ・オール - "Love Conquers All"」 スクワイア、ビリー・シャーウッド 『結晶 』のアウトテイク。1991年初期の録音 4:58 合計時間:
72:37
『Yesyears (Atco 791 644)』は、全英、全米ともにチャート・インしなかった。
パーソネル
イエス
ジョン・アンダーソン (Jon Anderson) – リード・ボーカル (1.1 – 1.13、2.1 – 2.6、3.1、3.4 – 3.5、3.8 – 3.12、3.16、4.3 – 4.10)、ハープ (3.3、3.7)、ギター (3.6)
ピーター・バンクス (Peter Banks) – ギター、バック・ボーカル (1.1 – 1.8)
ビル・ブルーフォード (Bill Bruford) – ドラム (1.1 – 1.13、2.1 – 2.4)
トニー・ケイ (Tony Kaye) – キーボード (1.1 – 1.11、4.1 – 4.11)
クリス・スクワイア (Chris Squire) – ベース、バック・ボーカル (全曲)、リード・ボーカル (3.15、4.2)
スティーヴ・ハウ (Steve Howe) – ギター、バック・ボーカル (1.9 – 1.13、2.1 – 2.6、3.1、3.4 – 3.6、3.8 – 3.14、3.16)
リック・ウェイクマン (Rick Wakeman) – キーボード (1.12 – 1.13、2.1 – 2.5、3.3 – 3.12)
アラン・ホワイト (Alan White) – ドラム (2.5 – 2.6、3.1、3.4 – 3.6、3.8 – 3.16、4.1 – 4.11)
パトリック・モラーツ (Patrick Moraz) – キーボード (2.6、3.1、3.16)
ジェフ・ダウンズ (Geoff Downes) – キーボード (3.13 – 3.14)
トレヴァー・ホーン (Trevor Horn) – リード・ボーカル (3.13 – 3.14)
トレヴァー・ラビン (Trevor Rabin) – ギター (4.1 – 4.11)、リード・ボーカル (4.1、4.11)
参加ミュージシャン
デヴィッド・フォスター (David Foster) – バック・ボーカル (1.6)、アコースティックギター (1.8)
ビリー・シャーウッド (Billy Sherwood) – バック・ボーカル、アコースティックギター、キーボード (4.11)
脚注
出典