アンタレス A-ONE (Antares A-ONE) はオービタル・サイエンシズ社のアンタレスロケットの初飛行であり、シグナス重量シミュレータを積載して2013年4月21日に打ち上げられた[6]。射点はワロップス島の中部大西洋地域宇宙基地(MARS)の0A射点であった[5]。ペイロードはシグナス宇宙船の重量を模擬したものであり[5]、近地点高度240km、遠地点高度260km、軌道傾斜角 51.6°の軌道に投入された[6]。
また、Spaceflight Industriesが委託を受けたCubeSat 4基がダミーペイロードから放出された[7]。
この打ち上げは、ここに至るまでのさまざまな取り組みと共にNASAの商業軌道輸送サービスプログラムにおいて大きなマイルストーンとなった[8]。
ペイロード
主要なペイロードは直径2.9メートル(114インチ)、高さ5.0メートル(199.25インチ)で重量3,800キログラム(8,400ポンド)のシグナス重量シミュレータ(Cygnus Mass Simulator、CMS)であった[9]。22個の加速度計と2個のマイクロフォン、12個のディジタル温度計、24個の熱電対、12個の歪みゲージが取り付けられていた[9]。
さらに、CMSから放出される4機のCubeSatが搭載されていた[9]。そのうち3台はNASAのエイムズ研究センターが製作した1Uサイズ(10cm角の立方体)の PhoneSat(英語版) であり[9]、電話の発明者にちなんでそれぞれアレクサンダー、グラハム、ベルと名付けられていた[9]。この衛星はスマートフォンをCubeSatのアビオニクスとして利用する技術実証が目的であり、いずれも重量1.124キログラム(2.48ポンド)でリチウム電池で駆動されていた[9]。もう1機は Cosmogia Inc. が製作した3Uサイズ(10cm×10cm×34cm)の地表画像取得実験機 Dove-1 で、高度制御に地球の磁場を利用していた[9][10]。
ミッション・タイムライン
- T-002:第一段エンジン点火
- T+000:リフトオフ
- T+228:第一段エンジンカットオフ
- T+233:第一段エンジン分離
- T+317:ペイロードフェアリング分離
- T+326:第二段エンジン点火
- T+481:第二段エンジンカットオフ
- T+601: シグナス重量シミュレータを分離[5]
画像
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シグナス重量シミュレータ
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射点に到着したアンタレスロケット(2013年4月19日)
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アンタレスロケットの打ち上げ(2013年4月21日)
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青空の中を上昇するアンタレスロケット(2013年4月21日)
関連項目
脚注
外部リンク