アルティガス県(アルティガスけん、西: Departamento de Artigas)は、ウルグアイの北端に位置する県。面積1万1928平方キロメートル、人口7万3378人。県都はアルティガス。
県名は独立戦争中、ウルグアイ川東岸(バンダ・オリエンタル)に住む人々を束ねたホセ・ヘルバシオ・アルティーガス(英語版)(1764年 - 1850年)に由来する。
地理
北と東でブラジルと、西でアルゼンチンと、南でサルト県と、南東でリベラ県とそれぞれ隣接する。ブラジルとの国境の一部には係争もあるが、ラテンアメリカ諸国の多くの領土問題とは異なり、近年の両国の友好関係には影響を及ぼしていない。
中部と東部は玄武岩のケスタ地形で、クアライ川河岸に堆積平野が広がっている。ベレン山地などの山地もいくつか見られる。西部は沖積平野となっている。
年平均気温は19℃以上と国内で最も高い。年間降水量は1400mm。
歴史
県は法の制定に伴い、1884年10月1日に設立された[1]。ウルグアイ史上特筆すべき出来事であるマソリェルの戦いは、アルティガス県とサルト県の県境に位置し、ブラジル国境にも近いマソリェルで起こった。
経済
アルティガス県では特殊な気候条件を生かし、ベリャ・ウニオン市を中心とした穀倉地帯が形成されており、青果、サトウキビ、コメなどが栽培されている。その他の地域では畜産が基幹産業となっている。宝石も産出されるため、アルティガス市近郊では宝石加工業も盛ん。
アルティガス県はウルグアイで最も平均所得の低い県である。
人口動静
2011年の国勢調査によると、アルティガス県の人口は7万3378人、世帯数は2万6231世帯である[2]。
下記の諸指標は、2010年時点のデータに基づく[3]。
- 人口増加率 - 0.006%
- 出生率 - 人口1000人あたり15.48人
- 死亡率 - 人口1000人あたり7.05人
- 平均年齢 - 28.2歳(男性27.2歳、女性29.2歳)
- 平均寿命
- 平均 - 75.43歳
- 男性 - 72.03歳
- 女性 - 79.35歳
- 一世帯あたりの平均所得 - ひと月1万9273ペソ
- 都市部のひとりあたり平均所得 - ひと月6994ペソ
主な都市
都市名
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原語表記
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人口(2011年)[4]
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アルティガス
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Artigas
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4万658人
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バルタサル・ブルム
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Baltasar Brum
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2531人
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ベリャ・ウニオン
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Bella Unión
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1万2200人
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ラス・ピエドラス
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Las Piedras
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2771人
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ピンタディト
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Pintadito
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1642人
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セケイラ
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Sequeira
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1149人
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トマス・ゴメンソロ
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Tomás Gomensoro
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2659人
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その他の町村
- アリェンデ(Allende)
- ベルナデ・リベラ(Bernabe Rivera)
- ブリガディエール・ヘネラル・ディエゴ・ラマス(Brigadier General Diego Lamas)
- カマノ(Camano)
- カンパメント(Campamento)
- クアロ(Cuaro)
- ファグンデス(Fagundez)
- ハビエル・デ・ビアナ(Javier de Viana)
- ラ・ボルサ(La Bolsa)
- パゲロ(Paguero)
- パルマ(Palma)
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- パルマ・ソラ(Palma Sola)
- パソ・デル・レオン(Paso del Leon)
- ピエドラ・ピンタダ(Piedra Pintada)
- ピンタド・グランデ(Pintado Grande)
- サン・グレゴリオ(San Gregorio)
- サランディ・デ・クアロ(Sarandi de Cuaro)
- タマンドゥア(Tamandua)
- タルマン(Taruman)
- トパドル(Topador)
- トレス・セロス(Tres Cerros)
- ヤコト(Yacot)
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脚注
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