ThinkPad R51
ThinkPad Rシリーズ (シンクパッド アール - )はレノボ (IBM )社のノートパソコン 、ThinkPad ブランドの一シリーズ。
概要・コンセプト
ThinkPad RシリーズはThinkPadの中でも低価格・エントリーモデルとして2001年 10月に最初の製品が発売された。しかし、R5X(Xには0、1、2の順で数字が入る。以下同。 )系以降はスタンダード モデルとされている。基本的には14.1インチ または15インチの液晶ディスプレイ で、A4サイズ 筐体の2スピンドル ノートパソコンである。
R30ではマザーボード にインテル 互換チップセット を用いたり、現在に至るまで大半のモデルでグラフィック 統合チップセット を用いるなど、コスト ダウンを主眼においていた。
なお、2010年 4月27日に、Lシリーズ が発表されたため、2010年3月のR400/R500をもって、生産 および販売 を終了した。
Rシリーズの販売期間は9年間であった。
R3x系
ThinkPad R3x系は、それまでThinkPadシリーズであまり力を入れていなかった低価格 、スタンダードというジャンルの機種として発売された。(ThinkPad 130 の後継機種と見なせる。)
キャッチフレーズ は「お求めやすいプライスも大事な“性能 ”」である。カタログ によると、コスト の面でも賢い“マシン選び”という観点から見ると価格も大事な性能だということだ。いままで、プロ 仕様 、高機能のイメージが強かったThinkPadシリーズに「初めての一台」的な機種を加える事により、他メーカーからの乗り換えを狙ったものだと思われる。
ラインナップ
R4x系
ThinkPad R4x系はCeleron の1.6Ghz - 2.2Ghz(Pentium 4-M 搭載モデルも有り)を搭載し、一部機種にセキュリティー・チップやウルトラナビ を搭載するなど、R3X系統とは一転して高性能な仕様になった。R3x系では携帯性、コスト、基本性能を重視していたのに対し、R4x系では“携帯性”というコンセプトが消え、Gシリーズ登場により消滅したAシリーズに近い、高機能、デスクユーズの機種となった。又、高性能化によるコストアップ対策の為、ウルトラベイをオミット(CD-ROMドライブ 固定化)した、末尾に「e」の付くモデルがこのシリーズから登場している。
また、Pentium M 、855PMチップセット 、MOBILITY RADEON 7500を搭載した機種(型番:2722)も存在する。
ラインナップ
R5x系
ThinkPad R5x系はハードディスク ・アクティブプロテクション・システム、ウルトラベイ・エンハンスドなどによりリニューアルした機種。スタンダードビジネスモバイルとしての一面と、T4x系が持たないIEEE 1394 ポート (DV端子 として利用可能)を搭載するなど、コンシューマ 機に通じる一面を持つ。
CPUファン 、各ポートの位置、バッテリー の種類などがT4X系統と同じで、マザーボードの設計を流用している。画面サイズは14.1インチと15インチの二種類があるが、マザーボードの設計は共通で、15インチモデルはHDD キャディーとベイ部分の追加基盤で左右方向の寸法を拡幅している。
リーズナブルな価格を前面に押し出すRシリーズにおいて、R5x系では低価格と高性能の両立 が実現されている。
同じR5x系の中でも製品番号の後ろにアルファベットの「e」が付くものはスタンダードモデルで、「e」が付かないものはスタンダード拡張モデルと分類され、より多くのユーザーのニーズに対応できる製品となった。
「e」モデルとスタンダード拡張モデルの主な違いは、底面のドッキングポートの省略と、ウルトラベイ・エンハンスド・デバイスのホットスワップ が出来ない事などである。(ベイ自体はウルトラベイ・エンハンスドで、分解してのデバイスの交換は可能。)
ラインナップ
R50p
Rシリーズでは初めて末尾に「p」の付いたモデルである。
ThinkPadでの「p」記号は、「プロフェッショナル モデル」、「ワークステーション モデル」を指すもので、とくにグラフィック に関しては高性能なグラフィックチップ および高解像度 液晶ディスプレイを搭載し、同系統中の上位機種とした。
当時の「p」が付くモデルには14.1インチ SXGA+ と15インチ FlexView UXGA があった。
先代のT40pの時点ではA31pがあったが、Aシリーズの廃止に伴い、T41pに対をなす機種が必要となり、T41シリーズには15インチモデルが存在しなかったため、15インチモデルが存在するR50の筐体とT41pのマザーボードを組み合わされた機種である。このためR50とは異なりIEEE 1394 は搭載していない。
T42で新たに15インチモデルが登場したため、R50p一機種のみで終焉となった。
R6x系
ThinkPad R6x系はCPUにIntel Core /Core 2 Duo を採用した一方、直販価格では最廉価モデルで14万円を切る低価格を実現している(Celeron Mモデルでは10万円を切る)。2007年 にノートパソコンとしては初めてのBlu-ray Disc ドライブ搭載モデルが登場した。
ラインナップ
R60 (Core Duo、945GM Expressチップセット )
R60e (Core 2 Duo、945GM Expressチップセット/Celeron M、940GML Expressチップセット)
R61 (Core 2 Duo/Celeron M、965GM Express チップセット )
R61e (Core 2 Duo/Celeron、965GM Express チップセット/Celeron M、960GL Express チップセット)
R61 (エンターテイメントモデル、Core 2 Duo、965PM Expressチップセット、ブルーレイディスク内蔵)
R400/R500系
ThinkPad R500
2008年 7月16日発表[ 1] 。R400/R500(Rxx系では下二桁は00のみ。 [ 2] )は、R6xシリーズに引き続き、CPUにIntel Core 2 Duoを採用しており、プラットフォーム としてIntel Centrino 2 を搭載しているモデルもある。
持ち運びを想定して天板内にロールケージ を装備するが、家庭やSOHO での据え置き用途も重視され、マルチメディア 機能が強化されている。液晶ディスプレイ はワイドのみとなり、R400は14.1型で、冷陰極管 バックライト のWXGA とWXGA+、LED バックライトWXGA+の3種、R500は15.1型で、冷陰極管バックライトWSXGA +である。R400にはTシリーズ 同様のスイッチャブル・ハイブリッドグラフィックスが採用され、GPU の手動切り替えによってバッテリー を効率よく使える。廉価版ながらディスプレイポート (R500のみ)や7 in 1カードリーダー を備え、Blu-ray Discドライブや内蔵Webカメラ も選択できる。バッテリーの最大稼動時間は、R400で6.6時間、R500で4.8時間になっている。
前述のとおりRシリーズは、このR400/R500をもって2010年 3月に生産および販売を終了している。
ラインナップ
脚注
^ 発売は同年8月6日。
^ ノートパソコンでのR400/R500と言うモデル名は、東芝 dynabook SS の海外版である Portégé=ポーテジェ(タブレットPC のR400と、RX1の海外向けであるR500。)が2007年 から使用している。
外部リンク
Lenovo ノートパソコン ThinkPad R シリーズ (最終モデル、日本語)
現行シリーズ 過去のシリーズ 3桁シリーズなど i Series 関連項目
カテゴリ