PUNCH DRUNKARD

『PUNCH DRUNKARD』
THE YELLOW MONKEYスタジオ・アルバム
リリース
録音 1997年4月〜5月、11月〜12月
1998年1月
(REAL WORLD STUDIOS)
(MAYFAIR RECORDING STUDIOS)
(RECORDING STUDIOS TOKYUFUN)
(CRESCENTE STUDIO)
ジャンル ロック
時間
レーベル ファンハウス
プロデュース 吉井和哉
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1998年度年間48位(オリコン)
ゴールドディスク
プラチナ
(日本レコード協会 1998年3月)

ダブル・プラチナ
(日本レコード協会 1998年4月)
THE YELLOW MONKEY アルバム 年表
TRIAD COMPLETE BOX
(1997年)
PUNCH DRUNKARD
(1998年)
THE YELLOW MONKEY SINGLE COLLECTION
(1998年)
『PUNCH DRUNKARD』収録のシングル
  1. LOVE LOVE SHOW
    リリース: 1997年4月19日
  2. BURN
    リリース: 1997年7月24日
  3. 球根
    リリース: 1998年2月4日
  4. 離れるな
    リリース: 1998年6月3日
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PUNCH DRUNKARD』(パンチドランカー)は日本のロックバンドTHE YELLOW MONKEYの7枚目のオリジナルアルバム。 1998年3月4日ファンハウスよりリリースされた。また、2013年12月4日に、リマスター盤Blu-spec CD2にて再発売された。

解説

  • 3作連続のオリコンアルバムチャート1位を獲得。オリジナルアルバムでは、前作『SICKS』に次いで自身2番目の売り上げを記録している。
  • 前作『SICKS』よりも洋楽を意識し、ライブ感を重視した音作りになっており、吉井は「楽曲の中でメンバーにバトルしてほしかった。だからアレンジをメロディ主体のロックから曲主体のロックへと変えた」と語っている。楽曲の多くがセックスを歌ったものとなっているが、吉井は「狙ったのではなく、結果的にそうなった」と語っている[1]
  • このアルバムを引っさげて、1998年4月から1999年3月にかけて113本にも及ぶ「PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99」を行った。アルバムタイトルの『PUNCH DRUNKARD』は、ツアーが決定していることから命名された。吉井は「もうその時点で、こてんぱんになるってことを自分で予知していたんだと思う」と語っている[2]
  • 初回盤のみ、3面ホログラムジャケット仕様となっている。2010年に結成20周年記念企画の一環で発売されたユニクロとのコラボレーションTシャツには、このジャケットがイラストされたものがバリエーションに存在する。
  • 通常版のジャケットはロンドン市内のクラブにて撮影された[3]
  • 『SICKS』に続きイギリス盤がリリースされた。ボーナストラックとして『SUGAR FIX』(『甘い経験』のイングリッシュ・バージョン)が収録されている。

制作背景

  • 本作の制作にあたり、吉井は「『SICKS』を超えるものは絶対できない、あれは去年の俺たちがやったことで、今年は違ったやりたいことがあるから今年のアルバムを作ろうという意識に切り替えられた」と語っている[1]
  • レコーディングは前作、前々作同様、ロンドンで行われた。吉井は、「世田谷のスタジオで録ったデモテープのほうが出来が良かった」と語り、「ロンドンではデモのような音が出ずに苦しんだ」と回想している[2]

評価

  • 日本コロムビアのディレクターである宗清裕之は、「日本のロックバンドが目指してきたこと、洋楽との折り合いの付け方を含めて行くところまで行ったな」と高く評価しており、同時に「ここまで行くと、次がしんどいだろうなと思った」と語っている[4]

収録曲

CD
全作詞: 吉井和哉、全編曲: THE YELLOW MONKEY。
#タイトル作詞作曲時間
1.パンチドランカー吉井和哉吉井和哉
2.球根吉井和哉吉井和哉
3.間違いねえな吉井和哉吉井和哉
4.ゴージャス吉井和哉吉井和哉
5.見して 見して吉井和哉吉井和哉
6.クズ社会の赤いバラ吉井和哉吉井和哉・菊地英昭
7.セックスレスデス吉井和哉菊地英昭
8.エブリデイ吉井和哉吉井和哉
9.SEA吉井和哉吉井和哉
10.BURN(Album Version)吉井和哉吉井和哉
11.甘い経験吉井和哉吉井和哉
12.離れるな吉井和哉吉井和哉
13.LOVE LOVE SHOW(Album Version)吉井和哉吉井和哉
合計時間:

楽曲解説

  1. Play パンチドランカー
    アルバムタイトル曲。ツアーでも全113公演で1曲目に演奏された。イントロはドラム、ベース、ギター、ボーカルが順番に重なっていき、ライブではそれに合わせてメンバーにスポットライトが当てられた。『SUGAR FIX』の国内盤にライブ音源が収録されている。2013年にベスト盤『イエモン-FAN'S BEST SELECTION-』の特設サイトで行われた「私のTHE YELLOW MONKEY『この1曲』」という企画において、9mm Parabellum Bulletのベースである中村和彦がこの曲を投票している[5]
  2. Play 球根
    先行シングル曲。
  3. Play 間違いねえな
    前半のホールツアーでは次曲の「ゴージャス」とセットで演奏されていた。
  4. Play ゴージャス
    前曲からシームレスの構成。ホールでは「間違いねえな」、アリーナでは6thアルバム『SICKS』収録の「TVのシンガー」とセットで演奏された。ツアー前半では菊地英二がドラムソロを披露していた。後にこのアルバムからリカットする話が出た際にこの曲が候補としてあげられたが、結果的に15thシングル『離れるな』のカップリングとして収録される。ピン芸人であるゴー☆ジャスの名前の由来となった[6]
  5. Play 見して 見して
    後に『SUGAR FIX』のカップリングに収録された。
  6. Play クズ社会の赤いバラ
    この曲はPUNCH DRUNCARD TOURを最後に披露されなかったがDOME&ARENA TOUR-YOYOGI SPECIAL-にて22年ぶりに披露された。
  7. Play セックスレスデス
    この曲も前曲「クズ社会の赤いバラ」同様PUNCH DRUNCARD TOUR以降披露されなかったが、DOME&ARENA TOUR-YOYOGI SPECIAL-にて22年ぶりに披露された。
  8. Play エヴリデイ
    吉井曰く「僕にとっては前向きな詞」[7]
  9. Play SEA
    波の音のSEに、吉井のポエトリーリーディングを合わせた楽曲。『THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM』においては山田孝之カバー版が収録されている。
  10. Play BURN (Album Version)
    13thシングル。シングルバージョンとはミックス違いで、ベースを録り直し、間奏のシンセサイザーの音が強調されているなどの違いが見られる。
  11. Play 甘い経験
    14thシングル『球根』のカップリング曲。
    英語バージョンの『SUGAR FIX』がイギリスでシングルリリースされ、後に日本でも16thシングルとしてリリースされた。
  12. Play 離れるな
    後に15thシングルとしてシングルカットされた。
  13. Play LOVE LOVE SHOW (Album Version)
    12thシングルの再録。シングルバージョンに比べテンポアップしており、アウトロのアルペジオがカット・カットアウトでの終了などに違いが見られる。冒頭の歌詞も若干異なっている。曲の終了後、無音部分を挟み隠しトラックとして極端にテンポを落とし音が歪んだ「球根」が少しだけ収録されている。
    プレイステーション用ソフト『PERFECT PERFORMER -THE YELLOW MONKEY-』にはこのバージョンで収録されている。

参加ミュージシャン

THE YELLOW MONKEY

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b ROCKIN'ON JAPAN 1998年4月号
  2. ^ a b 「吉井和哉自伝 失われた愛を求めて」(ロッキング・オン
  3. ^ SWITCH 2019 VOL.37. (2019) 
  4. ^ 徹底座談会で明かされる真実とそれぞれの1曲
  5. ^ 私のTHE YELLOW MONKEY「この1曲」
  6. ^ バナナマンのバナナムーンGOLDより
  7. ^ ROCKIN'ON JAPAN 1998年10月号

外部リンク