ownCloud(オウンクラウド)は、オンラインストレージを作成できるクライアント・サーバ型ソフトウェアである。機能的にはDropboxによく似ているが、FLOSSのため誰でも個人サーバーに設置できる点で異なり[3]、Googleドライブのようなオンライン文書編集やカレンダー・連絡先の同期にも対応している。そのオープン性から容量や接続クライアント数の強制(上限)はなく、ただサーバーの物理容量のみに制約される。
概要
設計
デスクトップ端末はWindows、macOS、FreeBSD、Linuxで、携帯端末はiOSやAndroidで利用できる。ブラウザでファイルやその他のデータ(カレンダー (CalDAV)、連絡先 (CardDAV)、ブックマーク、ストリーミングメディア (Ampache) など)の送受信や管理ができる。
サーバ管理者が暗号化を設定できる[4]。
PHPとJavaScriptのスクリプト言語で組まれ、リモートアクセスのためにオープンソースのWebDAVサーバーであるsabre/davを採用している[5]。SQLite、MariaDB、MySQL、Oracle Database、PostgreSQLなど各種データベース管理システムに対応している[6]。
特徴
ファイルは標準的なディレクトリ構造で保存され、WebDAVでアクセスされる。ユーザーおよびグループの管理(OpenIDまたは LDAP)にも対応している。コンテンツ別に権限を指定するか、公開URLの作成も可能である。ログ作成機能は法人および教育用プランで利用できる[7]。
ブラウザ経由でOpenDocument形式のワードプロセッサ[8]、短縮URL、RSSフィードリーダー、ドキュメントビューアが利用できる。追加拡張としてDropbox、 Googleドライブ、Amazon S3に接続する1クリックアプリが利用できる。
頒布
自社サイト以外にGoogle Play[9]、Apple iTunes[10]、Linuxのディストリビューションのレポジトリからダウンロードできる。2014年にはUbuntuとのパッケージ保守怠慢によるとされる紛争から、一時的にUbuntuリポジトリから外された[11]。
ownCloudはGNOMEデスクトップに統合されており[12]、ほかにもRaspberry Piから利用できる[13]。
脚注
関連項目
外部リンク