Multi-site All-Sky Camera(MASCARA)とは、ライデン大学による太陽系外惑星を発見するプロジェクトである。
概要
各半球に1つずつ、合計2つの施設が存在しており、それぞれが半球の大部分の短時間の露出による写真を撮影する[1]。観測対象は視等級が8.4以下の恒星である[2]。北半球の観測はラ・パルマ島に設置されているロケ・デ・ロス・ムチャーチョス天文台で2015年2月に開始され、南半球の観測はチリのラ・シヤ天文台で2017年7月にファーストライトが実施された[3]。
成果
2017年7月17日、MASCARA-1bの発見が報告された。この太陽系外惑星はMASCARAによって初めて確認された太陽系外惑星である。MASCARA-1bはスペクトル分類がA型の恒星であるMASCARA-1の周囲を公転しているホット・ジュピターである。軌道は主星の自転とずれている[4]。2番目に発見された惑星MASCARA-2bもスペクトル分類がA型の恒星であるMASCARA-2の周囲を公転しているホット・ジュピターである[5]。
発見した惑星の一覧
次の一覧は太陽系外惑星エンサイクロペディアのデータと太陽系外惑星データベースに基づく。2021年5月8日時点で5つの惑星が発見されている。
恒星
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赤経
|
赤緯
|
等級
|
距離 (光年)
|
分類
|
惑星
|
質量 (木星質量)
|
半径 (木星半径)
|
軌道周期 (日)
|
軌道長半径 (天文単位)
|
離心率
|
傾斜角 (°)
|
発見年
|
MASCARA-1 |
21h 10m 12.4s |
+10° 44′ 20″ |
8.3 |
188.7 |
A8
|
b |
3.7 |
1.5 |
2.14878 |
0.043 |
0 |
87 |
2017
|
MASCARA-2 |
19h 38m 38.7s |
+31° 13′ 09″ |
7.58 |
137.0 |
A2V
|
b |
3.518 |
1.83 |
3.4741085 |
0.0542 |
|
86.2 |
2017
|
MASCARA-3 |
10h 47m 38s |
+71° 39′ 21″ |
8.4 |
96.79 |
F5
|
b |
5.18 |
1.272 |
5.5514926 |
0.06971 |
0.085 |
89.16 |
2019
|
MASCARA-4 |
09h 50m 19.2s |
−66° 06′ 50″ |
8.19 |
171.54 |
A3V
|
b |
3.1 |
1.53 |
2.82406 |
0.047 |
0 |
86.7 |
2019
|
MASCARA-5 |
21h 04m 49s |
+55° 35′ 17″ |
8 |
149.6 |
AmC
|
b |
3.14 |
1.508 |
2.65022 |
0.047 |
0.01 |
80.4 |
2021
|
脚注
外部リンク