Macintosh LC 500 シリーズ は、 Apple Computer が設計、製造、販売したパーソナル コンピュータ である。ここでは派生モデルのMacintosh Performa 500シリーズ、およびMacintosh TV[ 1] についても記述する。
概要
1992年、AppleのCEOであるジョン スカリー は、市場戦略を6か月以内に完成させるために、大画面と光学ドライブを内蔵した一体型Macintoshのデザインを、同社Industrial Design Group (IDg)に要求した。IDgがかつて没案としていたデザインをAppleのエンジニアリングチームが製品化した。
LC 520
開発コードネーム「Mongo」。ロジック ボードはMacintosh LC IIIのチップセットが流用されているため、スペック上は大きな違いは見られない。後継機種のLC 550または575と同じ仕様にするアップグレードキットがAppleから販売されていた。
モデル
Macintosh LC 520
Macintosh Performa 520 : 付属品やサポートを充実させたほか、内蔵CD-ROMドライブがトレイローディング式とされた。ただし575へのアップグレードは公式には対象外である。
LC 550
LC 520との主な違いは、MC68030 CPUが25MHzから33MHzへと向上したことである。光学ドライブはキャディを必要としないトレイローディング式とされた。ロジックボードは、基本的にMacintosh Color Classic II で使用されているものと同じである。LC 575へのアップグレードパッケージも提供された。
モデル
Macintosh LC 550 : 日本では未発売。
Macintosh Performa 550
Macintosh Performa 560 Money Edition : Performa 550にビジネスソフトを同梱。Circuit City の店舗および Apple からの直接注文を通じて、米国内でのみ販売された。
Macintosh TV Macintosh TV : Macintoshシリーズで初めてTVチューナーを標準装備とした。日本では未発売。
LC 575
CPUに MC68LC040 が採用された。ロジックボードにLC 475 のアーキテクチャが採用されているほか、モデムカードやEthernetカードを追加するためのCommunication Slotが新たに装備された。Appleが公式に認めた搭載可能メモリは36MBであったが、後に128MBモジュールを用いた132MBでの動作が確認されている。
Macintoshプロセッサアップグレードカード という形でアップグレードパスも提供された[ 2] 。
モデル
Macintosh LC 575 [ 3]
Macintosh Performa 575
Macintosh Performa 577
Macintosh Performa 578
LC 580
CPUは引き続き68LC040が採用されたが、ロジックボードは大型化されPerforma630互換のものとなった。630同様、IDEインターフェースを装備したことで安価なIDEハードディスクが採用されたほか、630用のビデオキャプチャカードに対応した。ただし630と完全に同じロジックボードでもなく、SIMMスロットが2スロットへと増やされている。
ディスプレイはLC 575で採用されていたトリニトロン ディスプレイに代わり、安価なシャドウ マスク スクリーンとされた。
モデル
Macintosh LC 580 [ 4] : 米国では教育市場でのみ販売。
Macintosh Performa 588CD
Macintosh Performa 580CD
脚注