LFO(Low Frequency Oscillator)は(主に)人間の可聴域よりも低い周波数の波を発振する装置やモジュール。特にシンセサイザーの変調用として多用される。
シンセサイザー
シンセサイザーの各モジュールに対する変調用の信号源としてLFOはよく使われる。LFOはあくまでも超低域の周波数を発振するだけなので、これだけでは何の役にも立たない。LFOで発振された低周波信号は必ず他のモジュールに入力されて使われる。この場合の入力や出力、信号といった概念は論理的であるか物理的であるかを問わない。
発振される波形も正弦波、三角波、矩形波など数種類がある。
代表的な用途を以下に挙げるが、これ以外にも発想しだいで無限の用途がある。
代表的な用途
オシレーター
LFOを、オシレーターの音高を制御する入力へ接続する。この場合、オシレーターはピッチを制御する入力を複数備えているものを使うか、あるいは同等の回路を用意しなければならない。
基本のピッチを制御する信号にLFOで発振された低周波が合成されることにより、音程が周期的に変化するビブラートの効果を得ることができる。
この効果をモジュレーションといったりもする。
フィルター
LFOを、フィルターのカットオフ周波数を制御する入力へ接続する。
フィルターの開閉具合がLFOから発振される低周波に従うので、連続的に開閉するフィルターを得ることができる。
フィルターのレゾナンスを高めに設定すればワウ効果になる。
アンプ
LFOを、アンプの音量を制御する入力へ接続する。
音量の変化がLFOから発振される低周波に従うので、トレモロや音量が変化するビブラートの効果を得ることができる。
パン
LFOを、パンを制御する入力へ接続する。
音声信号の定位が周期的に変化する効果を得ることができる。
遅延素子
BBDやデジタルディレイなどの遅延素子のクロックをLFOで変調することにより、コーラス、フランジャーなどの効果を得ることが出来る。矩形波で変調した場合、ピッチチェンジャー的な効果も可能である。
関連項目