ISO/IEC JTC 1とは、国際標準化機構 (ISO) と国際電気標準会議 (IEC) の第一合同技術委員会 (Joint Technical Committee 1) のこと。情報技術 (IT) 分野の標準化を行うための組織である。1987年に設立された。
それ以前には、コンピュータや情報分野を扱う国際標準化組織はISO, IECそれぞれに独立して存在し(ISO/TC 97, IEC/TC 53, IEC/TC 47, IEC/TC 83など)、一種の縄張り争いの様な状況になっていた時期があった。この状況を解消するため、両機関の間で話し合いが持たれ、その結果としてJTC 1が成立した。JTC 1と銘打たれているが、JTC 2は長い間、存在しなかった。2009年、エネルギーの効率化と再利用に関する規格の策定を目指し、ISO/IEC JTC 2が設立された。
ISOやIECと連携してはいるが、基本的にそれらとは独立して運営されている組織であり、組織構成・用語・標準化に関する手続きなどはISOやIECとは微妙に異なる。現在、これらの相違点を擦り合わせして共通化する活動がおこなわれている。
JTC 1総会は毎年10~11月頃に各国持ち回りで開催されている。第一回総会は1987年11月に東京で開催された。2008年時点の幹事国はアメリカである。
参加国一覧
- 主要先進国
組織
分野毎に40個のsubcommittee (SC) に分かれており、現在はそのうち20個のSCが活動中。SCは、さらにworking group (WG), special working group (SWG), study group (SG)に分かれる(WGも活動中の物と活動停止中の物が有り番号には抜けがある)。各SC配下のWGは“ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11”の様に表記する(空白および"/"記号の入れ方に注意)。SCやWGの国際会議はJTC 1総会と関係なく個別に開催されている。
JTC 1へは、一カ国につき一組織のみの参加が認められている。日本からの参加組織は、日本工業標準調査会 (JISC)。もっとも、JISCは窓口的な役割であり、JISCの委任を受けて実際に規格の審議をおこない国際会議に委員を派遣する審議団体事務局は基本的に情報処理学会情報規格調査会が務める。ただし、SC 17およびSC 28についてはビジネス機械・情報システム産業協会が審議事務局を務める(2009年現在)。
2008年時点での幹事国および代表的な規格も示す。
外部リンク