C・A・シュタインハイル&ゼーネ (C.A. Steinheil & Söhne) はかつてドイツに存在したカメラとレンズのメーカーである。古くは望遠鏡も製造していた。一般には「シュタインハイル」と略称される。
創業者はカール・アウグスト・フォン・シュタインハイルとその息子アドルフ・フーゴー・シュタインハイル。
レンズブランドに「カッサー」「カッサリット」「カッサロン」「クルミゴン」「クルミナー」「クイナー」「クイノン」などがある。自社ボディーだけでなくボルシー、ブラウン、セルト (Certo)、ガンマ (Gamma)、フランツ・コッホマン、イルフォード、ウェルタなどにレンズを供給するとともにM42マウント、ライカマウント、エクサクタマウントでレンズを製造していた。
歴史
カメラ製品一覧
写真銀板使用カメラ
写真乾板使用カメラ
- ディテクティブカメラ(1888年発売[7]) - 大手札(9×12 cm)判写真乾板を1枚1枚鉄製シースに入れた上で「レザーチェンジングボックス」と呼ばれるマガジンに12枚装填し、革製の袋の中で次々に交換ながら撮影できるようになっていた[7]。レンズはアクロマチックダブレットで、ピント合わせはマガジンを外して磨りガラスを当て、カメラ上部にあるノブで前箱を繰り出すラック・アンド・ピニオン式[7]。シャッターはロータリーセクターの単速[7]。
135フィルム使用カメラ
- カスカI(Casca I, 1948年発売) - 専用バヨネット式のレンズマウントを持っておりレンズ交換が可能。距離計はない。シャッタースピードはB, 1/25 - 1/1000秒。レンズはアタッチメントφ40.5 mmねじ込みのクルミナー5 cm F2.8.
- カスカII(Casca II, 1949年発売) - カスカIを距離計連動にした改良型[1]ではあるがレンズマウントが変更されレンズの互換性はない。レンズはクイノン5 cm F2, クルミナー5 cm F2.8, クルミナー8.5 cm F2.8, クルミナー13.5 cm F4.5. シャッタースピードはB, 1/2 - 1/1000秒。ブライトフレームの採用でライカM3より先行するなど当時としては最新鋭のカメラとなった。
レンズ製品一覧
M42マウント
M42マウントレンズの一覧#シュタインハイル
エクサクタマウント
エクサクタマウントレンズの一覧#シュタインハイル
ライカマウント
ライカマウントレンズの一覧#シュタインハイル
参考文献
- 『クラシックカメラ専科』朝日ソノラマ
- 『クラシックカメラ専科No.23、名レンズを探せ!トプコン35mmレンズシャッター一眼レフの系譜』朝日ソノラマ
- 鈴木八郎『現代カメラ新書No.6、クラシックカメラ入門』朝日ソノラマ
脚注