CDDB (シーディーディービー、C ompact D isc D ataB ase) とは、
音楽 CD の演奏者や制作年度などの情報が格納されたデータベース 、およびそれにインターネット を介してアクセスし、その情報を取得するアプリケーションソフトウェア 。
上記サービスを運営した企業名及び、後継会社であるGracenote の登録商標。
概要
さまざまな団体によって運営されているが、Gracenote のような企業が運営するものとfreedb のような有志によるものが存在する。主に音楽CD 再生時に活用され、音楽CDを光学ドライブ などに挿入するとCDDBが音楽CDのTOC(Table Of Contents、CDのトラックやセッション等の情報が収録されている)を読み取り、そのTOC内容に合致した盤情報がインターネット を通じてサーバ からダウンロードされる。得られる情報は、アルバム名・曲名・アーティスト名などであるが、例えば日本国外アーティストの音楽CDにおいて本国販売とは異なる曲順で日本国内盤がマスタリングされている場合、アルバム名が一致していても、再生する実曲と曲名に不一致が起こる場合がある。この不具合を避けるために、オーディオデータを直接解析し曲名を取得するサービスも存在する。
パソコン 上でCDDBを利用するにはソフトウェア 側が対応している必要がある。しかしソフトウェア側が対応していても、挿入したCDの情報が必ずデータベース 上に存在するとは限らず、また逆に同一盤の情報が複数登録されていたりする場合がある。この場合はユーザーがCDDBへ未登録の情報を送信したり、どのCDDBを取得するかユーザーが選ぶことができる。しかし、稀にダウンロードされる曲の情報(曲名等)に多少の間違いがあることもあるので、実際に自分自身でも正しい曲名を確認するなどの注意が必要である。
パソコンのみに限らず、ネットワーク に対応した音響機器 やカーオーディオ (主にカーナビゲーション システムと一体化したもの)などにもCDDBが採用されているものが存在する。
また、CDDB未対応のソフトウェアでも、対応ソフトウェアが書き出し、保存されているCDDBを利用して情報を取得できる場合がある。
歴史
CDDBは1993年 にTi Kanによって開発された。当初は彼の音楽再生ソフトであるxmcd の機能の一部としてのローカルのデータベースだった。1994年 、初めてCDDB の名を冠したCDDB ver1.1がリリースされた。ユーザーがKanに電子メール を送る事でデータベースの項目追加ができた。
1995年 、KanとSteve Scherfはインターネットを通じてアクセスできるデータベースを開発、CDDB Inc. として運用が開始された。またCDDBはGNU General Public License で公開された。
1998年 、CDDB LLC が発足したが間もなくKan、Scherf、ホスティングを提供していたGraham ToalはこれをEscient に売却した。
2000年 、CDDB Inc. はGracenote と名称を変更。当初、CDDBへのアクセスはフリーとアナウンスされたにも係らず、ライセンスは変更された。これを受けCDDB同等のfreedb といったフリーサービスも登場した。
2001年 、Gracenoteは非ライセンスのソフトウェアのアクセスを禁止し、オリジナルのCDDBのバージョンCDDB1 へのライセンスは無効となった。そして、GracenoteはCDDB1及びfreedbとは非互換のCDDB2 への移行を推し進めた。CDDB2より2バイト文字に対応し、日本語等も扱えるようになった。
2008年 、ソニー の米国子会社(ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ)がGracenoteを買収したが、2017年 1月、ニールセン・ホールディングスに売却された。
CDDBサービスと利用ソフトウェア
以下の内cuetoolsはオフセットを考慮したトラックごとのCRCもDBに掲載している(他のDBとは違いディスク無でも閲覧可能)
脚注