Amusement IC(アミューズメントアイシー)は、セガ フェイブ(2020年3月まではセガ・インタラクティブ、2020年4月から2024年3月まではセガ)、バンダイナムコアミューズメント(以下BNAI)、コナミアミューズメント(以下コナミ)、タイトーが行っている、アーケードゲーム用ICカードの名称並びにこれに付帯したサービスである。
概要
これまでアーケードゲーム用ICカードは、セガの「Aime」、BANDAIの「バンダイナムコパスポート」、コナミの「e-AMUSEMENT PASS」の3社独自のICカードによって展開されており、このうち「Aime」と「バナパスポート」は2011年11月から相互利用を開始した。2018年2月9日に、セガ、バンダイナムコエンターテインメント(当時)、コナミの3社は、アーケードゲーム用ICカードの仕様を統一することで合意した[1][2][3]。
コナミは、2018年9月に「Amusement IC」に対応する4代目「e-amusement pass」を、セガとバンダイナムコも、同年10月25日からAmusement ICに対応する2代目「Aime」並びに2代目「バンダイナムコパスポート」をそれぞれ発売した。2代目「Aime」並びに2代目「バンダイナムコパスポート」発売開始と同時に、2代目「Aime」・2代目「バンダイナムコパスポート」、4代目「e-amusement pass」によるアーケードゲーム用ICカードの相互利用が開始された。ロゴマークや商標は、セガ、バンダイナムコ、コナミの3社共同で管理する[4][5][6]。
タイトーは当初は「Amusement IC」に不参加であったが、2019年2月14日に「Amusement IC」対応の2代目「NESiCA」を発売開始した他、同年3月に2代目「Aime」、2代目「バナパスポート」、4代目「e-amusement pass」、2代目「NESiCA」によるアーケードゲーム用ICカードの相互利用が開始された[7][8]。これにより、一部NESiCA対応ゲームを除き4社のアーケードゲーム用ICカードは完全に統一されることになる。
対応ゲーム
対応・非対応筐体一覧(現在稼働中・会社別)
コナミ
e-amusement pass[9]
対応タイトル
非対応タイトル
セガ
Aime内[10]の相当項目も参照。
対応タイトル
Amusement ICを携帯電話扱いするタイトル
- バベルのメダルタワー
- 頭文字D ARCADE STAGE Zero
- ALL.Net P-ras MULTI
- maimai (でらっくす以降は解消)
- コード・オブ・ジョーカー
- レッ釣りGO!
- STARHORSE3
- StarBoat
- 北斗の拳 BATTLE MEDAL
- ホルカ×トルカ
- REVOLUTIONⅢ
- BingoDrop
- メダルバンク
非対応タイトル
BNAI
バンダイナムコパスポート[11]、Aime内の相当項目も参照。
対応タイトル
非対応タイトル
タイトー
NESiCA(NESYSタイトル)(タイトー)[12]
全てのAmusement IC対応タイトル
二代目NESiCAのみ対応タイトル
非対応タイトル
対応カード表
各カードにおける筐体の対応は以下の通りとなる。○=対応、×=非対応。
カード名 |
Amusement IC対応 (セガ・BNAI) |
Amusement IC対応 (コナミ) |
Amusement IC対応 (タイトー) |
初代Aime対応 初代バンダイナムコパスポート対応 |
e-AMUSEMENT PASS対応 (初代・2代目) |
初代NESiCA対応 |
2代目NESiCA対応
|
初代Aime 初代バンダイナムコパスポート |
○ |
× |
○ |
×
|
2代目Aime 2代目バンダイナムコパスポート |
○ |
×
|
初代e-AMUSEMENT PASS 2代目e-AMUSEMENT PASS |
× |
○ |
× |
× |
○ |
×
|
3代目e-AMUSEMENT PASS |
× |
○ |
× |
×
|
4代目e-amusement pass |
○ |
×
|
初代NESiCA |
× |
○ |
× |
○
|
2代目NESiCA |
○ |
× |
○
|
おサイフケータイ |
○ |
× |
○ |
×
|
Garmin Pay
|
交通系ICカード等のFeliCa[13] |
× |
○ |
× |
×
|
コナミの発表タイトルより、事実上、「3代目e-AMUSEMENT PASS」に対応していた作品はほぼ全て「Amusement IC」に対応したことになる。
タイトーについては「Amusement IC」に対応する作品、2代目「NESiCA」には対応するが「Amusement IC」には対応しない作品、初代「NESiCA」のみ対応する作品の3種類が混在することが発表されている。
電子決済
Amusement ICは、コナミの「PASELI」とセガの「AimePay」にも対応している[14][15]。
PASELI(パセリ)
Amusement ICサービス開始と同時に、「e-amusement pass」の他にも、「KONAMI ID」を登録することで2代目「Aime」・2代目「バナパスポート」・2代目「NESiCA」でも利用可能となった。Amusement IC対応カードにおけるPASELIチャージの手順は以下の通りである[16]。
- :コナミのタイトルのデータがある場合は、e-amusement passメニューからPASELI利用設定を「利用する」に設定し、PASELIチャージ機またはPASELIチャージサイトにてチャージを行う。「KONAMI ID」を登録していない場合は、「KONAMI ID」の登録を行う。
- :コナミのタイトルのデータがない場合は、「PASELIの利用準備」を行い、Amusement IC対応カードを用意した上でPASELIチャージ機またはPASELIチャージサイトにてチャージを行う。但し、ソフトのバージョンによっては「PASELIの利用準備」が利用不可の場合がある。「KONAMI ID」を登録していない場合は、「KONAMI ID」の登録を行う。
AimePay(アイミーペイ)
セガは2019年1月に、「AimePay」を開始することを発表し、同年1月22日から『SOUL REVERSE』が設置されているセガ エンタテインメント8店舗にて、オープンβテストを開始した[17]。概要では、「Aime」カードとクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードと紐付けを行い、店舗チェックインを行うことで、現金や電子マネーを不要としている。「AimePay」対応タイトルのみプレイ可能。正式サービス開始時期は未定。利用の手順は以下の通りである。
- :初代「Aime」「バナパスポート」または「Amusement IC」対応カードとクレジットカード・デビットカード・プリペイドカードと紐付けを行う。
- :Aimeサービスサイト・筐体・アプリからチェックインを行う。
- :「AimePay」対応タイトルにてプレイ開始。
共通事項
カードの購入は、Amusement IC対応タイトルが設置されている店舗にて購入できる。
各カードの登録に関しては、Aimeサービスサイトでは初代・2代目「Aime」の他にも、初代・2代目「バナパスポート」、4代目「e-amusement pass」の登録が[18]、e-amusementサイトでは、「e-amusement pass」の他にも、2代目「Aime」、2代目「バナパスポート」の登録が可能となっている。
データ移行に関しては、従来通り各タイトルごとにAimeサービスサイト、バナパスポートカードサイト、e-amusementサイト、NESiCA NETにて行う必要がある。データ管理を行う場合も同様である[19][20]。
ゲームデータをまとめる場合は、すでにある社のプレイデータが入っているカードに他社のプレイデータの入っているカードからデータの引継ぎを行う。2019年3月対応予定のALL.Net P-ras MULTI Ver.3対応タイトルは他社開発タイトルであってもセガのタイトルとして、同じく対応予定であるNESiCAxLive2対応タイトルは他社開発タイトルであってもタイトーのタイトルとしてそれぞれ取り扱う。タイトーのタイトルは対応予定のタイトルも含む。
この上記4例の場合は、下側のカードがAmusement IC対応の場合、上側に記録されている3社のサイトで手続きを行えば逆にカードA→B、C→D、E→F、G→Hと引き継ぐことも可能。
この上記の例の場合は、下側のカードのタイトルの開発・発売元がアークシステムワークスであるが、供給プラットフォームが異なるため、下記の2社のサイトにて上記のカードへ引き継ぐことが可能[21]。上側に記録されている2社のサイトで手続きを行えば逆にカードI→Jと引き継ぐことも可能。
データ移行不可のケースがあり、複数社のゲームが混ざっているカード同士を1枚のカードにまとめる場合や、すでにデータが入っているカードに同じ会社のゲームデータ移行は不可となっている[22][23]。タイトーの一部タイトルでも、Aime・バナパスポート・e-amusement passへ移行不可のタイトルがある。
統合不可例2
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セガ |
BNAI |
コナミ |
タイトー
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カードM
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艦これArcade |
機動戦士ガンダム 戦場の絆 |
クイズマジックアカデミー |
ファイティングEXレイヤー
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移行 |
× |
× |
× |
×
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カードN
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艦これArcade |
太鼓の達人 |
ボンバーガール クイズマジックアカデミー |
ディシディア ファイナルファンタジー
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補足
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同一タイトルの有無を問わず、同社のゲームが記録されている場合移行不可能。 この例の場合、『ボンバーガール』だけをカードNからカードMに移すこともできない。 『ファイティングEXレイヤー』と『ディシディア ファイナルファンタジー』の開発・発売元は異なるが、2つともタイトーのタイトルとして扱われるため移行不可能。
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統合不可例3
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セガ |
BNAI |
コナミ |
タイトー
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カードO
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(なし) |
(なし) |
(なし) |
電車でGO!!
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移行 |
↑ |
↑ |
↑ |
×
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カードP
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BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE ※ALL.Net P-ras MULTI Ver.3版 |
鉄拳7 |
MÚSECA |
BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE ※NESiCAxLive2版
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補足
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この例の場合、『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』はALL.Net P-ras MULTI Ver.3版のみ移行可能。
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統合不可例6
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セガ |
BNAI |
コナミ |
タイトー
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2代目Aime 2代目バナパスポート 4代目e-amusement pass
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(なし) |
スーパードラゴンボールヒーローズ |
麻雀格闘倶楽部 |
(なし)
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移行 |
↑ |
↓ |
↓ |
×
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2代目NESiCA
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チュウニズム |
(なし) |
(なし) |
ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド ※NESiCAxLive対応
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補足
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『チュウニズム』と『ペルソナシリーズ』はセガサミーグループのIP(『チュウニズム』はセガ、『ペルソナシリーズ』はアトラス)であるが、『チュウニズム』はAime、バナパスポート、4代目e-amusement pass、2代目NESiCAのすべてに対応。 『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』はタイトーのタイトルとして扱われ、かつNESiCAのみ対応しており、2代目Aime・2代目バナパスポート・4代目e-amusement passへの移行は不可能。 他のNESiCAxLive対応全タイトルも2代目Aime・2代目バナパスポート・4代目e-amusement passへの移行は不可能。
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- 『STARHORSE3』などは、カード内には、一つの店舗に一つのゲームデータが作られ、他店舗で遊ぼうとすると、独立した新たなデータが作られる。
- セガ・インタラクティブの一部タイトルでは、カードを携帯電話と誤認する場合があるが、この場合は問題なくプレイ可能。
- 他社のゲームやサービスを利用しない場合や、Amusement IC非対応ゲームのデータを記録したい場合は初代「Aime」、初代「バナパスポートカード」、3代目までの「e-AMUSEMENT PASS」、初代「NESiCA」を継続して使用する。
- 初代「NESiCA」からAmusement ICカードに引き継いだ場合、引継ぎ元の初代「NESiCA」を引継ぎ先と同一のデータで継続して使用可能。タイトーのAmusement IC非対応機種が多いことによる救済処置といえる。
脚注
外部リンク