警視監(けいしかん、英称:Senior Commissioner)は、警察法第62条に規定される日本の警察官の階級の1つ。上から2番目。地方警務官たる警視監定員は38人[1]、警察庁職員たる警視監の定員は警視長と合わせて41人[2]。警視総監の下、警視長の上。
階級の位置と役割
警視監の階級は、警察法第62条に規定され、上位には警視総監があり、下位には警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長および巡査(巡査長含む)が定められている。
警視監への昇任
キャリアとして警察庁へ入庁し、警視長へ昇任した者は、他省庁へ転籍したり不祥事辞職でもない限りは全員が警視監へ昇任する[注釈 1]。準キャリアでは、入庁36年目の者が大規模県警察本部長在任中に警視監へ昇任した例(令和7年1月31日発令、任警視監)があることから、成績優秀者であれば昇任する可能性がある。また、ノンキャリアでも、警視庁の部長(階級は警視長)クラスまで昇任した者は、退職日付で警視監へ昇任する場合がある(例・2008年2月25日発令、警視庁生活安全部長が退職日付で任警視監)。
警視監の役職
- 警察庁内部部局
- 警察庁地方機関
- 警察庁附属機関
- 警視庁
- 道府、主要指定県および一部の県警察本部
主な人物
脚注
注釈
- ^ 例として、警察キャリアであった佐々淳行は、警察庁警備局参事官を最後に防衛庁に移り、防衛施設庁長官で退官したため、警察官としての最高階級は警視長[3]。
- ^ 日本全国の刑事のドンといわれている人物で暴力団対策に尽力。暴力団対策法施行に伴い全国中の暴力団という暴力団一斉取締り運動を強化させ日本中の暴力団から恐れられた。刑事局暴力団対策部長、警視庁公安部長、同副総監を歴任。平成12年8月退官。
- ^ 警察批判の著書『わが罪はつねにわが前にあり』を出版。
出典
- ^ 警察法施行規則(昭和29年総理府令第44号 最終改正: 平成30年内閣府令第14号)別表第一。
- ^ 昭和44年6月30日警察庁訓令第6号 最終改正:平成30年3月30日警察庁訓令第4号)
- ^ 佐々淳行 『わが上司 後藤田正晴』 文藝春秋〈文春文庫〉、2002年、403 - 413頁、「エピローグ」
外部リンク