許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約(きょだくをえないレコードのふくせいからのレコードせいさくしゃのほごにかんするじょうやく、英: Convention for the Protection of Producers of Phonograms Against Unauthorized Duplication of Their Phonograms、略称:レコード保護条約、またはジュネーブ・レコード条約)は、1971年に作成されたレコード製作者の保護に関する国際条約である。
概要
国際連合教育科学文化機関(UNESCO)と世界知的所有権機関(WIPO)とが共同で管理する。1971年10月29日にスイスのジュネーヴで作成され、1973年4月18日に発効した。締約国は77ヶ国(2010年7月15日現在)。日本は1978年6月9日に受諾書を寄託しており、この条約は同年10月14日に日本について効力を発生した[1]。
本条約は、著作隣接権のひとつであるレコード製作者の権利(いわゆる原盤権)について定めた条約である。なお、この条約でいう「レコード」(英:phonogram)とは、実演などの音の聴覚的な固定物全般を指しており、樹脂の円盤に溝を刻んだ一般的なレコードに限らず、カセットテープやコンパクトディスク等のメディアが含まれる。
レコード製作者の権利を含む著作隣接の保護については既に1961年の実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約(ローマ条約)で包括的に規定されていたが、本条約では特に海賊版の防止を目的として、
- 無断複製物の作成や輸入・頒布からレコード製作者を保護すること
- レコード製作者の保護期間を20年以上とすること、
- 方式主義国においては、レコード製作者の権利の表示として「℗」(マルP)を付すこと
等が定められている。
ユニコードの規定では、℗は16進数で「℗」と表記する[2]。Ⓟ(丸付きラテン大文字P)およびⓟ(丸付きラテン小文字P)と見た目が似ているが、互いに異なる文字である[3]。
脚注・出典
外部リンク
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