菊地 功(きくち いさお、Tarcisio Isao Kikuchi, S.V.D., 1958年11月1日 - )は、日本のカトリック教会の枢機卿、神言修道会士。カトリック新潟司教区第3代司教を経て、カトリック東京大司教区の第9代・現任の大司教である。洗礼名は「タルチシオ」。
日本カトリック司教協議会会長[1]、国際カリタス総裁[2]、アジア司教協議会連盟(FABC)事務局長[3]、同人間開発局委員[4]、公益財団法人WCRP日本委員会評議員[5]、一般財団法人日本聖書協会副理事長等を務める。前カリタスアジア総裁、前国際カリタス評議員、前カリタスジャパン責任司教。
経歴
1958年11月1日、岩手県宮古市生まれ。南山高等学校男子部を経て南山大学文学部神学科卒業[6]。1986年3月15日、南山教会(愛知県名古屋市)で司祭に叙階された。同年から1994年まで西アフリカのガーナに宣教師として派遣され、コフォリドゥア教区の小教区で主任司祭として司牧活動を行う[4]。
帰国後は神学生養成担当(名古屋教区)、1999年からは神言修道会日本管区長を務める。2004年5月14日、フランシスコ佐藤敬一司教の引退に伴い、教皇ヨハネ・パウロ2世より新潟司教に任命され、同年9月20日に司教に叙階された[7]。2009年から2013年まで、新潟教区長兼任の札幌教区管理者[8]、2014年にはローマ教皇庁福音宣教省の委員を務める。
2017年10月25日、ペトロ岡田武夫大司教の引退に伴い、教皇フランシスコより9代目の東京大司教に任命され[9]、同年12月16日に着座[10]した。また同日から2020年9月22日のパウロ成井大介司教の着座まで、新潟教区の使徒座管理者も兼務した。2022年2月14日、日本カトリック司教協議会会長に就任。2023年5月13日、第22回国際カリタス総会において、ルイス・アントニオ・タグレ枢機卿の後任として国際カリタス総裁に選出された。
2024年10月6日、教皇フランシスコは正午のお告げの祈りの際、12月8日の枢機卿会議にて、枢機卿に親任することを発表した[11][12]。
2024年12月7日、枢機卿叙任式をうけ、枢機卿に就任した。[13]
思想
LGBTへの姿勢
日本基督教団所属でカトリック HIV/AIDSデスク委員を務める男性同性愛者の平良愛香牧師が監修し、6人のカトリック信者を含む20人が寄稿する『LGBTとキリスト教』にコラムを寄稿し、本を推薦した[14]。
著書
- 『二十一世紀を歩む教会共同体』(三本木国喜と共著、新世社、2001年)
- 『カリタスジャパンと世界 武力なき国際ネットワーク構築のために』(サンパウロ、2005年)
- 『開発・発展・MDGsと日本 2015年への約束』(サンパウロ、2012年)
- 『「真の喜び」に出会った人々』(オリエンス宗教研究所、2018年)
脚注
関連項目
外部リンク