第2宮古島台風(だい2みやこじまたいふう、昭和41年台風第18号、国際名:コラ/Cora)は、1966年9月に、沖縄県の宮古島に大きな影響を与えた台風である。宮古島で観測した最大瞬間風速85.3m/sは、現在も観測を実施している地点としては日本の観測史上1位の記録である。
概要
1966年8月29日3時、アナタハン島の東南東の海上で熱帯低気圧が発生。31日にグアム島の西海上(北緯13度3分、東経141度)で台風18号となった。台風は勢力を強めながら北西へ進み、9月5日9時頃に宮古島に達し、この頃最にも発達して最盛期を迎え、中心気圧918hPa、最大風速65m/sとなった。台風はその後も北西に進み、7日9時前に中国大陸に上陸し、同日21時には北緯29度、東経119度2分の地点で弱い熱帯低気圧に変わった[1]。
影響・被害
台風は宮古島付近を時速10km前後のゆっくりとした速度で進んだため、宮古島では9月4日早朝から6日早朝までの約30時間もの長時間にわたって大雨と強風に見舞われた。9月5日、宮古島(沖縄県平良市)では、最低海面気圧928.9hPa、最大風速60.8m/s(日本の観測史上7位)、最大瞬間風速85.3m/s(日本の観測史上1位)を記録した。宮古島では半数以上の住家が損壊し、さとうきびの7割が収穫不能となって、野菜・果樹は全滅するなどの甚大な被害が出た。台風により、負傷者41人、住家損壊7,765棟、浸水30棟という被害が確認されている[1]。しかし幸いにも、死者は1人も出なかった。
※ - 測器破損のため推定値
命名
気象庁は、この台風を「第2宮古島台風」と命名した。そして、1959年の台風14号をさかのぼって「宮古島台風」と命名した。なお、当初気象庁は、この台風を「宮古島台風」と命名する方針だったが、当時の琉球気象庁では、既に1959年の台風14号を「宮古島台風」と呼称していたため、気象庁に強い申し出を行い、「第2宮古島台風」と命名された。
外部リンク
脚注