王子小劇場(おうじしょうげきじょう)は、東京都北区王子にあるフラットスペース型の劇場である。
歴史
王子駅前にある佐藤電機の店舗と倉庫を立て替え、地下を倉庫にするという計画を聞いた佐藤孝治が、駅前に倉庫はもったいないと考え、「この場所に劇場を創るべきだ」と一念発起。初代王子小劇場代表・芸術監督となる玉山悟とともに立ち上げた[2]。
1998年に開場。現代演劇や舞踊の舞台として用いられるほか、学生観劇支援事業(スカラシップ)、演出家養成支援事業(ディレクターズワークショップ)など支援事業にも取り組み、また、2023年までは小劇場では珍しく芸術監督を置いていた。キャッチフレーズは「たたかう劇場」[3]。
このほか地域還元プロジェクトとして王子落語会(年2回)、シアタープロレス、北区民と演劇を作るプロジェクト(北区文化振興財団との共催)も行っている[2]。
2008年には佐藤電機が、「王子小劇場の運営と、若手劇団への支援」が評価され企業メセナ協議会メセナアワードでメセナ大賞部門・たたかう劇場賞を受賞する[4]。
2014年に芸術監督に北川大輔を迎え、「劇場は、潰れます。」(2016年、劇場支援会員募集)のコピーが話題となった[5]。
2016年4月9日、運営する佐藤商事がこうゆうと3年間のネーミングライツ販売について基本合意[2]。同年6月1日から「花まる学習会王子小劇場」(はなまるがくしゅうかいおうじしょうげきじょう)の名称となる[6]。2022年1月1日から、ネーミングライツ契約終了により再び「王子小劇場」に変更した。
芸術監督
- 玉山悟(1998年 - 2014年)[7]
- 北川大輔(2014年 - 2018年)[7]
- 池亀三太(2018年 - 2022年4月24日)[8]
- 大石晟雄(2022年4月25日 - 2023年9月30日)[9]
制定
佐藤佐吉賞
- 王子小劇場が制定する演劇賞。作品賞、脚本賞、演出賞、舞台美術賞、照明賞、音響賞、衣装賞、宣伝美術賞、主演俳優賞、助演俳優賞[注釈 1]の10部門(年度により特別賞がある場合あり)。旧称王子小劇場アワード。翌年の新年会にて発表、表彰式が行われる。
佐藤佐吉演劇祭
- 王子小劇場が開催する演劇の祭典。2004年から2年に一度、春ごろに開催される。
アクセス
王子駅より徒歩5分。
JR京浜東北線は「北口」。東京メトロ南北線は「4番出口」から、それぞれ北本通りを直進。
脚注
注釈
- ^ 主演・助演ともに、2019年度までは男女別個に男優賞と女優賞。2020・2021年度より男女区分廃止。
出典
関連項目
外部リンク