玉祖命(たまのおやのみこと)は、日本神話に登場する神である。玉造部(たまつくりべ)の祖神とされる。『古事記』にのみ登場し、『日本書紀』にはこの名前の神は登場しないが、同神と見られる神が登場する。
概要
別名に玉屋命(たまのやのみこと)、豊玉者(とよたまのみこと)などがある。
高御魂命の孫とする伝承がある[2]。
神話の記述
岩戸隠れの際に八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)を作った。天孫降臨の際邇邇芸命(ににぎ)に附き従って天降るよう命じられ、天児屋命(あめのこやね)、布刀玉命(ふとだま)、天宇受売命(あめのうずめ)、伊斯許理度売命(いしこりどめ)と共に五伴緒の一人として随伴した。
『日本書紀』の岩戸隠れの段では、八尺瓊勾玉を作ったのは「玉造部の遠祖・豊玉神(とよたまのかみ)」(第二の一書)、「玉作の遠祖、伊弉諾尊の児・天明玉命(あめのあかるたまのみこと)」(第三の一書)としている。どちらも玉造部の祖としていることから玉祖命と同神と考えられる。
祀る神社
脚注
- ^ オリバー・インピー、マルカム・フェアリー、ヴィクター・ハリス 著、本田和美 訳『ナセル・D・ハリリコレクション 海を渡った日本の美術』 第二巻 金工篇下、同朋舎出版、1995年5月31日、98頁。NDLJP:12866694/43。
- ^ 「左京神別 天神 小山連」『新撰姓氏録』、弘仁六年。
関連項目