狐面(きつねめん)は、日本の能楽や神楽で用いられる仮面あるいは郷土玩具である。また各地の神社(おもに稲荷神社)でとりおこなわれる祭りなどでも用いられている。
狐の顔をかたどった仮面で、木や紙などを素材として作られている。用途などにあわせ各地にさまざまな形態が存在しているが、狐が稲荷神の使いであると考えられていた点から、豊穣をもたらす神楽などにも使用されて来た。神楽では「狐の舞」などがあり、福を授けるとされる男狐と女狐が舞う。女の狐が畑を耕し、男の狐が種子蒔きをする農作業の動作を模した舞をおどり、次に稲荷様が稲刈りをする舞をする。
狂言では『釣狐』などの曲で狐面が用いられている[1]。
祭礼で神事として舞われる神楽や里神楽、付け祭りでの踊りなどにおける稲荷にかかわる所作を含んだ舞踊、または各地の神楽劇団などによって舞台にかけられている狐の登場する演目(神話や能狂言・歌舞伎を素材としている)などに狐面は使用されている。平成以降にはそのような祭礼の他にも、狐面を多くの参加者につけてもらう催しを伴う行事なども存在する。
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