無伴奏チェロ曲(むばんそうチェロきょく)は、伴奏なしのチェロ一挺のみで演奏するために作曲された音楽。(無伴奏の項参照)
概要
今日において、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の《無伴奏チェロ組曲》がとりわけ名高いが、この曲は長い間音楽史上では忘れ去られており、パブロ・カザルスにより脚光を浴びたのは20世紀になってからである(カザルスは1890年にこの曲の楽譜に出会い、研究の末1904年に初の公開演奏を行った)。
バッハの曲が再評価される以前にも、主にチェロ演奏を得意とする作曲家により無伴奏作品が作られてはいたが、その後バッハの傑作に触発されたり、時を同じくしてのチェロ演奏技術の進歩、ロストロポーヴィチに代表されるヴィルトゥオーソ演奏家の登場も相まって、多くの無伴奏作品が生まれることになった。
なお、“solo cello”を“独奏チェロ”ではなく“無伴奏チェロ”と訳すのが通例であり、ここでは “独奏チェロ”と曲名に日本語で表記されている日本人の作品以外は無伴奏で統一した。ただし、下記作品の一部には、原題に“solo”や“unaccompanied”ではなく“alone”という単語が用いられているものもあり、別の訳語を考える必要があるかもしれない。
主な作曲家と作品
(作曲者の生年順に並べている)