湯本 香樹実(ゆもと かずみ、1959年11月11日 - )は、日本の脚本家、小説家。女性。東京都出身。東京音楽大学音楽学部作曲学科卒業。
来歴・人物
三枝成彰と親交をもち、三枝作曲の『千の記憶の物語』等オペラの台本を書いたことから執筆活動が始まり、テレビ・ラジオの脚本家となる。脚本を手掛けたラジオドラマ『カモメの駅から』は文化庁芸術作品賞、ギャラクシー賞ラジオ部門大賞、放送文化基金賞ラジオ番組賞を受賞した。
処女小説『夏の庭 The Friends』にて、日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞を受賞。同作品は映画化・舞台化され、自身で脚色したラジオドラマも文化庁芸術作品を受賞したほか、十数ヵ国で翻訳出版され、海外でもボストングローブ・ホーンブック賞(英語版)、ミルドレッド・L・バチェルダー賞(英語版)等を受賞した。『くまとやまねこ』で講談社出版文化賞受賞。『橋の上で』で日本絵本賞受賞。『西日の町』は第127回芥川賞候補、『岸辺の旅』が第27回織田作之助賞候補となった。
作品リスト
小説
アンソロジー収録作品
- 「リターン・マッチ」(江國香織などとの共著「いじめの時間」に所収。朝日新聞社 1997年 新潮文庫 2005年
- 「マジック・フルート」(篠田節子などとの共著『恋する男たち』所収。朝日新聞社 1999年、新潮文庫 2005年
雑誌掲載作品
- 「弟の部屋で」(『新潮』2014年7月号)
- 「湖畔にて」(『文學界』2019年11月号)
脚本
- ラジオドラマ
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- ラジオ・オペラ「記憶交換」(1985年11月9日、NHK-FM「FMシアター」)
- 不思議の国のヒロコの不思議(1987年1月17日、NHK-FM「FMシアター」)
- サヨナラおもちゃ箱(1987年8月17日-21日、NHK-FM「ミッドナイト・ファンタジー」)
- ラビリンス(1988年7月16日、NHK-FM「FMシアター」)
- 遠い海から来たCOO(1988年9月19日-30日、NHK-FM「アドベンチャーロード」)
- 緑色の手摺のある家(1988年11月5日、NHK-FM「FMシアター」)
- シャングリラ 星の涙(1989年3月25日、NHK-FM「サラウンド・ファンタジー」)※鈴木智との共同脚本
- カモメの駅から(1989年6月17日、NHK-FM「FMシアター」)
- 星眼鏡(1989年12月23日、NHK-FM「FMワイドスペシャル」)
- 地球の耳(1990年5月27日、NHK-FM「FMシアター」)
- 14歳のエンゲージ(1992年4月6日-17日、NHK-FM「青春アドベンチャー」)
- アンデルセンの雪の女王(1992年12月7日-11日、NHK-FM「青春アドベンチャー」)
- みずほのくにのはじめのたかくら(1993年2月11日、NHK-FM「特集サラウンド・ファンタジー」)
- 夏の庭(1993年8月28日、NHK-FM「特集少年ドラマシリーズ」)※自身の原作のラジオドラマ化
- 天使の卵-エンジェルス・エッグ(1994年4月18日-29日、NHK-FM「青春アドベンチャー」)
- 夢源氏剣祭文(1998年10月26日-11月26日、NHK-FM「青春アドベンチャー」)
- テレビドラマ
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- エデンの街 〜The Megalopolis EDEN〜(1990年4月30日、NHK総合テレビ)
- 薔薇の一株 昆虫世界 ギフチョウに魅せられた人々(1990年8月20日、NHK総合テレビ)
- ビデオレター(1992年4月29日、NHK総合テレビ)
映像化ほか
- 映画
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- テレビドラマ
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- ラジオドラマ
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- 夏の庭(1993年8月28日、NHK-FM「特集少年ドラマシリーズ」)※自身が脚色
- ポプラの秋(2000年1月15日、NHK-FM「FMシアター」)
関連項目
外部リンク