武芸一覧(ぶげいいちらん)日本武術の種類一覧。
剣術
一振りの刀を扱う
剣術・剣法・撃剣・刀術・太刀術・打刀の武術・兵法など流派により呼称が異なる。
- 太刀(刀身が2尺以上、3尺未満)を扱う一般的な剣術であり、多数の流派が存在する。
- 徒歩ではなく騎馬して使う長大な太刀(刀身が3尺以上)を扱う剣術。合戦用の武器であるが薬丸自顕流では平服徒歩で扱う。
- 小太刀・脇差・短刀など太刀より短い(刀身が2尺未満)の刀を使う剣術。多くの流派に伝承されている。
- 一部の流派には小太刀のみの二刀技法もある。
二振り・様々な状況で刀を扱う
- 太刀と小太刀を同時に使用する剣術。
- 二振りの小太刀を同時に使用する剣術。天道流、柳生心眼流などに併伝。
- 刀と隠し武器の併用。
- 抜刀しない技法も存在する
- 太刀居合や甲冑術に多く含まれ、太刀の鞘と小太刀を同時に使う場合もある。
長柄武器・長柄から派生した武器術
- 武田流八重鎌などに伝承されている。
- 薙刀術に併伝されることが多い。柄を両手で持って扱うこともできる大型の鎖鎌や、薙鎌に鎖分銅を付ける流派もある。
柔術・捕手術
徒手空拳
平服素手の状態で、当身・絞め技・関節技・極技・投げ技を使用する格闘術。
柔術・柔・体術・角力・拳法・打拳術・殺活術・骨法・骨指術・剛身など、流派により呼称が異なる。鍛錬法として武家相撲が行われていた。
武器を併用
- 脇差しなどの短い刀を併用する。
- 相手を殺害せずに捕縛する技術。
- 三道具(刺又・突棒・袖搦)・南蛮千鳥鉄・十手などを使い、複数人が連携することも想定している。
- 取り押さえた後、縄で緊縛する技法。縄を武器にする技術も含まれる。
- 一条不二流に附属する隠し武器を併用する当身。
隠し武器・奇襲・護身
- 隠し持った手之内・寸鉄・分銅鎖・鉄拳・角指などを素早く取り出して使う技法。
- 発声等(気合)でひるませる技術。同一の名が多く、遠当ての多くは手裏剣術に含まれる。
- 目つぶしの粉を投げつける技法を意味する場合もある。
- 護身術として扱われているが、流派によっては刀身を仕込むなどして攻撃力を高めている。
弓矢・鉄砲・投擲武器を扱う武術
騎馬状態での武術
- 馬上での武器術。
- 馬上での弓術。小笠原流弓馬術礼法などに伝承されている。
水泳および水中での武術
水泳の技術や水泳中の戦闘法。「水術」「泳法」「水練」「踏水術」「游泳術」「泅水術」など流派により呼称が異なる。
- 競泳のように速度を競うのではなく、立ち泳ぎや波を立てない泳ぎ方など戦闘に向いた技法が含まれる。
- 水に浮かんだままで各種武器を扱う技術。小堀流踏水術などに伝承されている。
- 名井流などに伝承されている。
甲冑術
甲冑兵法、甲冑組討とも。甲冑を着込んで動きに制限がある状態での柔術、武器術、騎馬術、水泳など。一部の柳生心眼流などに伝承されており、下記のように合戦での戦闘を想定した武術が含まれる。
- 甲冑の使用を前提とした剣術
- 組み討ち時に鎧通しや脇差で鎧の隙間を狙う。
- 陣笠を利用した防御術。
- 陣地を設営する際の道具(陣鎌・鉞・鍬術・熊手)、戦場に落ちている物(石・布)を利用する。
- 甲冑を着込んだままの泳法。
- 小堀流踏水術などに伝承されている。
関連項目
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