橘 佳宏(たちばな よしひろ、1982年5月3日 - )は、日本のプロバスケットボール選手である。
2005年に日本リーグ所属の大塚商会アルファーズに入部し、2007年にアルファーズが解散した後はbjリーグの富山グラウジーズと契約し、プロ選手となった。以後仙台89ERS、大阪エヴェッサ、つくばロボッツ、和歌山トライアンズ、アースフレンズ東京Zに所属し、その間2007年から2013年までbjリーグオールスターゲーム・ダンクコンテストに連続して出場、2010年と2011年には優勝も果たした。NBLのつくばに移籍した2014年にも、NBLオールスターゲームのダンクコンテストに出場した。アースフレンズに所属していた2016年に引退し、教員に転身した。
来歴
愛知県豊田市出身。両親は共にバスケットボールの実業団選手で、本人も小学2年次よりミニバスケットボールを始めた[1]。
地元の豊南中学校を卒業後、栃木県の鹿沼東高にバスケ留学し、1年次と2年次にはウィンターカップに出場した。また、当時ウィンターカップで行われていたダンクコンテストにも出場し、1年次には準優勝、2年次には優勝した[2]
日本体育大学に進学後は、インカレ準優勝を果たす。
大学時代に行われたスラムダンクコンテストでは、その抜群の跳躍力から華麗なウィンドミルなどを決め、優勝している。
卒業後の2005年、大塚商会アルファーズに入団。国体にも栃木代表として出場した。2007年にチームが解散したため、富山グラウジーズに移籍した。
bjリーグ 2007-08は12試合に出場したが、1試合平均の出場時間は3.0分に留まった。このシーズン、新潟県の朱鷺メッセで開催されたオールスターゲームのダンクコンテストでは、バナナを食べたり、不死鳥を模した赤い羽根を身に着けたりする演技を見せた[2]。
bjリーグ 2008-09は37試合に出場し、1試合平均1.3得点とリバウンド数0.8を記録した。大分県のビーコンプラザで開催されたダンクコンテストでは、顔に傷跡のような模様を描いてブラック・ジャックの仮装をした[2]。
bjリーグ 2009-10、仙台89ERSに移籍し、12試合の先発出場を含む35試合に出場した。このシーズン、チームの地元である仙台市のセキスイハイムスーパーアリーナで行われたダンクコンテストでは、自ら衣装を作って伊達政宗に扮して演技を行い、優勝した[1][3]。
bjリーグ 2010-11シーズンも仙台に残留した橘は3月までの36試合中20試合に出場した。2011年1月に大阪府立体育会館で行われたダンクコンテストでは、大阪にちなんで道頓堀グリコサインと、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのスパイダーマンの仮装をして演技に臨み、2連覇を果たした[4][5]。しかし、3月11日に発生した東日本大震災の影響でチームは活動休止を余儀なくされる。リーグの救済措置によって橘は古巣の富山グラウジーズに、同僚の安田壮史と共に移籍し、20試合に出場した。
bjリーグ 2011-12シーズン、活動を再開した仙台に復帰する。このシーズンはキャリアハイとなる49試合に出場し、1試合平均1.0得点、1.3リバウンドをあげた。シーズン終了後、チームは橘との契約を更新せず、自由契約選手となった。
bjリーグ 2012-13シーズンは大阪エヴェッサと契約し、26試合に出場した。
2013-14シーズン、この年からNBLに参入したつくばロボッツと契約する。橘は26試合に出場した。
2014-15シーズンもつくばに残留したが、チームの経営状態が悪化し、橘を含む10選手が11月30日に退団することになる。橘は2015年1月にNBLの和歌山トライアンズと契約し[6]、17試合に出場した。
2015年9月、橘はNBDL所属のアースフレンズ東京Zと契約[7]。NBDL 2015-16シーズンは17試合に出場した。橘はこのシーズン終了をもって現役を引退し、教員に転身した[8][9]。
個人成績
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
2007-08
|
富山
|
12 |
0 |
3.0 |
42.9 |
40.0 |
33.3 |
0.7 |
0.2 |
0.0 |
0.0 |
0.4 |
1.2
|
2008-09
|
富山
|
37 |
0 |
7.0 |
33.3 |
12.5 |
40.0 |
0.8 |
0.3 |
0.1 |
0.0 |
0.2 |
1.3
|
2009-10
|
仙台
|
35 |
12 |
5.9 |
53.1 |
22.2 |
32.1 |
0.5 |
0.3 |
0.3 |
0.1 |
0.4 |
1.8
|
2010-11
|
仙台
|
20 |
0 |
2.6 |
23.1 |
33.3 |
16.7 |
0.2 |
0.1 |
0.1 |
0.0 |
0.3 |
0.4
|
2010-11
|
富山
|
20 |
0 |
2.1 |
16.7 |
12.5 |
16.7 |
0.3 |
0.2 |
0.1 |
0.0 |
0.1 |
0.3
|
2011-12
|
仙台
|
49 |
15 |
9.9 |
48.9 |
0.0 |
28.6 |
1.3 |
0.4 |
0.2 |
0.0 |
0.3 |
1.0
|
2012-13
|
大阪
|
26 |
0 |
7.7 |
30.3 |
20.0 |
75.0 |
1.0 |
0.3 |
0.2 |
0.0 |
0.4 |
1.0
|
2013-14
|
つくば
|
26 |
0 |
5.8 |
41.7 |
0.0 |
45.5 |
1.0 |
0.3 |
0.2 |
0.0 |
0.2 |
1.3
|
2014-15
|
つくば
|
4 |
0 |
3.8 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.2 |
0.0 |
0.2 |
0.2 |
0.0
|
2014-15
|
和歌山
|
17 |
0 |
7.6 |
30.0 |
36.4 |
25.0 |
0.8 |
0.2 |
0.2 |
0.1 |
0.1 |
1.0
|
2015-16
|
東京Z
|
17 |
0 |
6.4 |
35.0 |
0.0 |
100 |
1.6 |
0.3 |
0.2 |
0.0 |
0.4 |
1.2
|
脚注
- ^ a b “橘佳宏「すべてはファンのために」”. アースフレンズ東京Z (2016年1月11日). 2016年9月6日閲覧。
- ^ a b c “【コラム】Mr.ダンクコンテスト”. bjリーグ プレイオフ ブログ. bjリーグ (2009年9月21日). 2016年9月6日閲覧。
- ^ “豪華有名選手が夢の共演! 2009-2010シーズン bjリーグオールスターゲームin仙台・宮城開催!”. Kナウ. カメイ. 2016年9月7日閲覧。
- ^ 羽村雅夫 (2011年1月23日). “bjリーグオールスター戦はWESTが劇的逆転!”. 鰻谷通信コラム. スポーツニッポン. 2016年9月7日閲覧。
- ^ “オールスター写真集 vol.2”. bjリーグ プレイオフ ブログ. bjリーグ (2011年1月26日). 2016年9月6日閲覧。
- ^ わかやま新報. (2015年1月21日). http://www.wakayamashimpo.co.jp/2015/01/20150121_46325.html+2016年9月6日閲覧。
- ^ “和歌山トライアンズ橘選手移籍”. WBS和歌山放送ニュース. 和歌山放送 (2015年9月2日). 2016年9月6日閲覧。
- ^ 『大野恭介選手・橘佳宏選手 現役引退のお知らせ』(プレスリリース)アースフレンズ東京Z、2016年3月14日。https://eftokyo-z.jp/news/160314-01.html。2016年9月6日閲覧。
- ^ earthfriendstokyozの投稿(1743354405884075) - Facebook
外部リンク