柿木 隆介(かきぎ りゅうすけ[1]、1953年[2] - )は、日本の脳科学者。神経内科医。臨床脳研究の第一人者[2]。自然科学研究機構生理学研究所名誉教授[3]。総合研究大学院大学名誉教授[4]。
経歴
福岡市に生まれる[2]。1972年福岡県立修猷館高等学校を経て[5]、1978年九州大学医学部を卒業[6]。
卒業後、神経難病の解明を目指し、九州大学医学部附属病院(現・九州大学病院)において研修(内科、神経内科)の後、1982年佐賀医科大学(現・佐賀大学医学部)内科助手となる[6]。その後、従来ほとんど研究されていなかった、人間の脳における感覚認知のメカニズムの究明を目指し[7]、より深い次元で人間の脳機能を研究するため、1985年より1987年まで[6]ロンドン大学医学部神経研究所において研究を行う[2]。1987年佐賀医科大学内科助手に復職し[6]、1992年同講師に昇任[8]。
1993年岡崎国立共同研究機構(2004年に統合再編され自然科学研究機構となる)生理学研究所教授に就任[8]。総合研究大学院大学教授も兼務する[2]。
脳波、脳磁図、機能的MRI、近赤外線分光法などによる、人間の脳機能研究を主要テーマにしており[7]、近年は「顔認知」と「痛み・痒み認知」研究に力を入れている。テレビなどのメディアを通じて脳科学の啓蒙活動も行なっており[2]、NHKの教養バラエティー番組「チコちゃんに叱られる!」において解説者としてたびたび出演し、「痛いところに手を当てるのはなぜ[9]」「なんで顔は覚えてるのに名前なんだっけ? ってなる?[10]」「なんでカップルはイルミネーションを見に行くの?[11]」「なんで年をとるとアイドルの顔の区別がつかなくなるの?[12]」「なんで男の子は“ワル”に憧れちゃうの?[13]」などの疑問に対して解説を行った。
著書
- 『どうでもいいことで悩まない技術』(文響社、2015年)
- 『記憶力の脳科学』(大和書房、2015年)
- 『もう、人づき合いで悩まない技術:女性のための脳のトリセツ』(扶桑社、2016年)
- 『読むだけでさみしい心が落ち着く本:Look at me症候群の処方せん』(日本実業出版社、2016年)
- 『脳にいいこと悪いこと大全』(文響社、2017年)
- 『世界に「かゆい」がなくなる日』(ナツメ社、2017年)
出典