松音寺(しょうおんじ)は、宮城県仙台市若林区にある曹洞宗の寺院。仙台三十三観音二十三番札所[1]。
概要
仙台市地下鉄東西線連坊駅下車徒歩7分、旧長泉寺(ちょうせんじ)通に面して位置する寺院である。曹洞宗で輪王寺、泰心院、昌傳庵と共に仙台における同宗四大寺院の一つといわれる名刹で、本尊は釈迦牟尼仏である。敷地内には早川智寛(仙台市長)の紀功碑、地蔵堂(安保原安産地蔵尊)があり、墓地正面には開基伊達成宗と中興開基宗綱の墓、右手には只野真葛(文学者、文政8年没)の墓と碑、遠藤日人(俳匠、天保7年没)、里見重勝(伊達騒動の忠臣、寛永8年没)の墓などがある。
年表
寛正年間(1461年 - 1466年)伊達家11世持宗によって、現在の福島県国見町松ヶ蔵に建立される。13世尚宗は、長享元年(1487年)に死去した父成宗を松音寺に葬り、父を開基として菩提寺と定める。
永正11年(1514年)尚宗死去。14世稙宗は子の晴宗との間に、天文の乱と呼ばれる争いを起こす。
天文17年(1548年)争いに敗れた稙宗と共に、寺は丸森に移転する。
永禄8年(1565年)稙宗死去、松音寺に葬られる。現在、丸森町の丸山館本丸跡には稙宗の墓碑が建っている。
慶長7年(1602年)17世政宗の仙台開府に従い仙台に移り、連坊小路(現在の連坊小学校周辺)に広大な寺地を賜り、常塔伽藍を建立。36の末寺を有する大寺となる。
元和4年(1618年)政宗の二男宗綱(岩ケ崎館主)が16歳で死去すると、政宗は松音寺に葬り、供養のため宗綱は寺の中興開基とされる。さらに、寺は140石余の寺領を受け、一門格に列される。
明治3年(1870年)失火により堂塔が焼失する。
明治21年(1888年)末寺の長泉寺を合併、現在地に移転する。
出典[2]
アクセス
仙台市地下鉄東西線連坊駅西1番出口、下車徒歩7分(500メートル)、仙台辻標35番 連坊小路・長泉寺横丁を北に入る。
出典
- ^ “松音寺”. スケジュール仙台. 2016年11月13日閲覧。
- ^ 宝文堂社発行『若林の散歩手帳』P35-38