日吉八幡神社(ひえはちまんじんじゃ)は、秋田県秋田市八橋本町にある神社。旧国道の一里塚をすぎて面影橋にいく中間、八橋運動公園の北に位置する。
概要
八橋の山王さん[1]、外町の鎮守[2]として崇敬されてきた。境内には秋田県内で唯一の木造重層建築物である三重塔がある。
拝殿、本殿、舞殿、神橋などが秋田県有形文化財として指定されている。本殿には宮殿があり、江戸時代の国学者である本居宣長の座像が安置されている。
由緒
社伝では、平安時代、日枝山王と石清水八幡宮を勧請し日吉山延命寺と称したとされているが、鎌倉時代とする説もあり詳細は不明。当初は秋田郡笹岡村(現在の秋田市外旭川)に鎮座したが、鎌倉時代に五十丁村(現在の秋田市上新城五十丁)へ遷り、天正17年(1589年)に安東実季により飯島村へ、元和元年(1615年)には佐竹義宣により寺内村字油田へ遷ったと伝えられている。寛文2年(1662年)に現在地へ移ったが大火により焼失し、安永7年(1778年)に再建した。
安東氏からは社領200石が寄進され、佐竹氏の信仰も厚く社領40石を寄進して保護した。元和の久保田の町割りに際し外町の鎮守とされたことで、八橋の山王さんとして主に町人たちからの信仰を集めた[3]。
明治時代には県社に列せられ、現在も近隣住民に親しまれている。北側(旧国道)から見ると仏式(山門と三重塔)、東側から見ると神式(鳥居、参道、手水舎、鳥居、拝殿、本殿)の建物配置となっており、その神仏習合(混交)様式について建築学の分野から論文が執筆されている。
御祭神
摂社
有形文化財
日吉八幡神社では本殿拝殿の他神橋、鳥居、舞殿、三重塔、隋神門、常夜燈などが県指定有形文化財になっている。
建造物
- 秋田県指定有形文化財
- 本殿:寛政9年(1797年)建立。
- 正面三間、背面五間、両側面三間、入母屋造り、平入。
- 拝殿:安永7年(1778年)建立。
- 本拝殿は権現造、連結する部分(石の間)は日吉八幡神社では浮橋と呼んでいる。
- 浮橋:2007年(平成19年)修復。
- 舞殿:2000年(平成12年)土台部分を修復。
- 随神門
- 明治初年に廃寺となった寿量院より移築した[4]。
- 明和7年の久保田明和寅年の大火の際、火災を免れた寿量院の「矢大臣門」であったが、廃寺後明治3年豪商沼田八右衛門が隋神門として移築寄進したものである。
- 三重塔[5]:宝永4年(1707年)建立。
- 青銅鳥居
その他
年表
住所
アクセス
自家用車
路線バス
脚注
- ^ 八橋の山王さん
- ^ 外町の鎮守
- ^ 『秋田県の歴史散歩1989年版』122頁
- ^ 秋田県の塔・日吉八幡神社
- ^ 三重塔
外部リンク
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