シャルル・ド・ゴール 旅団将軍。
旅団将軍 (りょだんしょうぐん)とはGénéral de brigade (フランス語)の直訳で軍隊の階級 の一つ。フランス革命方式 における旅団長 級将官 の呼称。フランスやイタリアなどの国々の師団将軍 またはドイツなどの国々の旧欧州方式 の呼称での少将 の下、陸軍、空軍大佐 または上級大佐 または准将 の上に位置する。英語呼称はBrigade generalである。 ブラジルなどのように少将の階級呼称として使用している国々もあり、チリやメキシコ、アルゼンチンではその下位に准将や上級大佐 を置いている。それ故、北大西洋条約機構の階級符号 (NATO階級符号 ) では国によってOF-6またはOF-7に相当するため、通常は准将または少将と和訳される。元々補職制度を基準とした呼称方式のため、そのような経緯から本階級を准将と単純に同一視する事は間違いである。Almanach Hachetteの1917年度版の82ページに掲載されていた旧日本陸軍の階級チャートでは少将に本呼称を用いていた。
フランス
(准将#歴史 も参照)
現呼称であるGénéral de brigadeはアンシャンレジーム 期にはMaréchal de campと呼称されていたものを1793年に改称したものである。このMaréchal de campはLieutenant-généralのすぐ下の階級であり、少将に相当する[ 1] · [ 2] 。この階級の下位に准将位としてBrigadier des armées du roiが1657年から1788まで存在していた。1812年から1848年まで旧呼称に戻されていたため、ワーテルローの戦い では使用されていない。
本階級を現在のように准将と呼称するようになったのは第二次世界大戦後、NATO加盟諸国の人事バランスに合わせてOF-6相当と定められたため、日本語での呼称をそれまでの少将から准将[ 3] に改めたものある。
イタリア
現呼称は1919年に改称されたものである。それ以前の呼称はMaggior generale in comando di brigataであった。
陸軍階級章
空軍階級章
カラビニエリ階級章
財務警察階級章
スペイン
General de brigada
陸軍 、空軍 、グアルディア・シビル とも同じ呼称を用い、准将位である。旧称はBrigadier 。これはフランスと違い、この階級が廃止されることなくそのまま旅団長級将官として本呼称に改称されたためである。
陸軍階級章
空軍階級章
グアルディア・シビル階級章
ドイツ
Brigadegneral
ドイツ連邦軍 では陸軍 、空軍 とも同じ呼称を用いる。ドイツ連邦では本階級を旧国防軍 および東ドイツ軍 の少将(Generalmajor )に対応する階級と定めている。
少将相当官の国々
ブラジル
参考として空軍の階級呼称も掲載。
ブラジルでは陸軍 のみ使用。陸軍将軍、師団将軍との三階級制である。
チリ
チリでは本階級の下位に陸軍 ではBrigadier 、空軍 ではComodoro が准将あるいは代将位として置かれている。
脚注
^ 『軍装・服飾カラー図鑑』124および125頁。「著」・辻本よしふみ 「イラスト」・辻本玲子 イカロス出版 2016年8月10日。
^ “French Ranks ”. Over the Front . 1 July 2018 閲覧。
^ 『知っておきたい現代軍事用語 【解説と使い方】』78頁。「著」・高井三郎 「発行」・アリアドネ企画 「発売」・三修社、 2006年9月10日。
関連項目