『新・祝典行進曲』(しんしゅくてんこうしんきょく)は、1993年(平成5年)に團伊玖磨によって作曲された行進曲である。英語名はGrand March "The Royal Wedding"。同年6月9日、皇太子徳仁親王(今上天皇)と小和田雅子(現皇后)の結婚の儀のパレードで宮内庁楽部ほかにより演奏された[1][2]。
また、2019年 (令和元年)11月10日の祝賀御列の儀のパレードでも演奏された。
解説
團は、1992年(平成4年)6月ごろから作曲に取り掛かり、同年末ごろ完成した[2]。1993年3月8日、東宮仮御所で徳仁に完成したテープを献上した[2]。團は以前に、皇太子明仁親王結婚時にも『祝典行進曲』を作曲しており、馬車パレードだったその時代と比較して、変化した都市の音と、車でのパレードを意識したエネルギッシュで華やかなマーチ、男性的な華麗さと女性的な優美さの対比を意識して作曲した[2]。皇太子徳仁親王は「大変きれいな曲ですね」と感想を伝え、婚約中の小和田雅子にも聴かせ、彼女が「大変喜んでいました」と團に語っている[2]。
楽曲は、祝典行進曲と同様に、吹奏楽編成で書かれている。
楽譜は、音楽之友社より出版されている[3]。
楽器編成
編成表
木管 |
金管 |
弦・打
|
Fl. |
4, Picc. |
Tp. |
6 |
Cb. |
1
|
Ob. |
1, C.A. |
Hr. |
4 |
Timp. |
●
|
Fg. |
2 |
Tbn. |
3 |
他 |
Glo.,Tri.,S.D., Tamb.,Cymb.,B.D.
|
Cl. |
9, E♭, Alto, Bass |
Eup. |
2
|
Sax. | Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1 | Tub. | 2 |
補足
1993年6月、テレビ番組『題名のない音楽会』にて、皇太子の成婚を祝う特集が組まれた際、この曲のハープを含む管弦楽版が演奏された。司会の黛敏郎の解説によると、作曲者自身によって管弦楽編曲されたとのことである。
脚注
関連項目
外部リンク