師岡 宏次(もろおか こうじ、1914年 - 1991年8月11日[1])は、日本の写真家。
人物・来歴
東京芝出身。
鈴木八郎研究所の助手を経てアルスに入社し、雑誌の編集に携わる。
1940年代には、出版文化協会や国際報道で活躍する。
戦後は、東京フォトの設立などを行う。
戦前から戦後にかけての東京(都市部分に限らず、住宅や自然なども含む)の写真を多く残した。ぎこちなさを感じる作品もあるが、東京のモダンな香りや東京の移り変わりを明快に示す作品が多い。
写真集ばかりではなく、写真の技法書も著している。さらに、8ミリ映画も撮影し、その入門書も執筆している。
主著
- 『夏の写真術』アルス、1938年
- 『撮影用具の知識』アルス(アルス写真文庫)、1939年
- 『現像焼付引伸の実際』日本カメラ社、1956年、改訂版1967年
- 『想い出の東京』講談社、1972年
- 『想い出の銀座』講談社、1973年
- 『想い出の武蔵野』講談社、1976年
- 『8ミリ映画の知識』朝日ソノラマ(現代カメラ新書)、1976年
- 『8ミリ映画の写し方』朝日ソノラマ(現代カメラ新書)、1977年
- 『銀座写真文化史』朝日ソノラマ、1980年
- 『東京モダン 1930-1940』朝日ソノラマ、1981年
- 『銀座残像』日本カメラ社、1982年
主要な展覧会
- モダン東京狂詩曲展、東京都写真美術館、1993年
- 東京情景-師岡宏次がみた昭和-、昭和館、2020年
- 第1期「戦争への不安と人びとのくらし」では戦前から終戦までの東京を、第2期「焼けあとからの出発」では終戦から復興へと向かう東京を写した作品を展示。
参考文献
- 【東京都写真美術館叢書】日本写真家事典(東京都写真美術館所蔵作家)(執筆・監修=東京都写真美術館、淡交社、2000年) 310ページ
- 日本の写真家 近代写真史を彩った人と伝記・作品集目録(東京都写真美術館・監修、編集・発行・日外アソシエーツ、2005年) 407 - 408ページ
外部リンク
脚注
- ^ 『人物物故大年表』