岡村道雄

岡村 道雄(おかむら みちお、1948年1月1日[1] - )は、日本の考古学者旧石器捏造事件で指摘された藤村新一との深い関係を指摘されている[2]TBSの取材では宮城県古川市(現・大崎市)にあった遺跡の発掘現場で藤村に疑いを持ったと話している。藤村と発掘を共にしたことから共謀が疑われ、文化庁から独立行政法人に異動となった。事件については「研究の方法が不十分だったので、私が失敗した。素材として、教訓として、あの捏造を生かしていきたい」と語っている[3]

旧石器捏造事件以降は「杉並の縄文人[4]」を名乗り、縄文研究者として執筆や講演を行うほか、株式会社ニルソンデザイン事務所発行のフリーマガジン「縄文ZINE」の監修なども行っている[5]

経歴

論文・著書・寄稿文

  • 岡村道雄「約2万5千年前とそれを遡る時期の東アジア旧石器文化と日本の関連」『文化』第40巻第1号、東北大学文学会、1976年9月、ISSN 03854841NAID 40003381215 
  • 埴原和郎, 岡村道雄「墓に副葬された石鍛に関する統計学的検討」『人類學雜誌』第89巻第2号、日本人類学会、1981年、137-143頁、doi:10.1537/ase1911.89.137ISSN 0003-5505NAID 130003726978 
  • 小田静夫, Charles T. KEALLY「宮城県の旧石器及び「前期旧石器」時代研究批判」『人類學雜誌』第94巻第3号、日本人類学会、1986年、325-361頁、doi:10.1537/ase1911.94.325ISSN 0003-5505NAID 130003727061 
  • 岡村道雄「日本前期旧石器研究の到達点 (明石市西八木海岸の発掘調査) -- (考古学)」『国立歴史民俗博物館研究報告』第13号、国立歴史民俗博物館、1987年3月、p233-246、ISSN 02867400NAID 40004436737 
  • 岡村道雄「岩宿遺跡発見前後と旧石器文化研究の展望」『国学院雑誌』第89巻第1号、国学院大学出版部、1988年1月、p16-43、ISSN 02882051NAID 40001282399 
  • 岡村道雄「縄文時代のウンコの化石,トイレはどこだ? (トイレの考古学<特集>)」『月刊文化財』第350号、第一法規出版、1992年11月、p9-16、ISSN 00165948NAID 40001039698 
  • 岡村道雄「縄文時代の環濠,溝,柵列 (特集・縄文時代の大土木工事)」『月刊考古学ジャーナル』第412号、ニュ-・サイエンス社、1997年1月、24-29頁、ISSN 04541634NAID 40000993554 
  • 米倉伸之, 辻誠一郎, 岡村道雄「「最終氷期の終焉と縄文文化の成立・展開」の趣旨」『第四紀研究』第36巻第5号、日本第四紀学会、1997年12月、283-286頁、doi:10.4116/jaqua.36.283ISSN 04182642NAID 10002509467 
  • 岡村道雄「日本列島の南と北での縄文文化の成立」『第四紀研究』第36巻第5号、日本第四紀学会、1997年12月、319-328頁、doi:10.4116/jaqua.36.319ISSN 04182642NAID 10002509610 
  • 岡村道雄, 中村俊夫, 辻誠一郎, 春成秀爾, 小野昭, 斉藤文紀「総合討論 : 考古学おける編年と年代」『第四紀研究』第40巻第6号、日本第四紀学会、2001年12月、535-543頁、doi:10.4116/jaqua.40.535ISSN 04182642NAID 10007431916 
  • 岡村道雄「001 ドイツで開かれた日本の考古学展、そして奈良で開かれる帰国展」『奈文研ニュース』第16号、文化財研究所奈良文化財研究所、2005年3月、1-1頁、NAID 120005523760 
  • 岡村道雄「024 焼失竪穴建物研究の方法と可能性」『奈良文化財研究所紀要』第2007号、国立文化財機構奈良文化財研究所、2007年6月、42-45頁、ISSN 1347-1589NAID 120005523226 
  • 岡村道雄「009 退職挨拶」『奈文研ニュース』第28号、国立文化財機構奈良文化財研究所、2008年3月、9-10頁、NAID 120005523872 
  • 夢枕獏, 岡村道雄, かくまつとむ「対談 縄文探検隊が行く!(第1回)日本人の食の源流をたどる」『Kotoba : 多様性を考える言論誌』第24号、集英社、2016年、166-171頁、NAID 40020875673 
  • 夢枕獏, 岡村道雄, かくまつとむ「対談 縄文探検隊が行く!(第2回)日本の住まいのルーツを探る」『Kotoba : 多様性を考える言論誌』第26号、集英社、2017年、192-197頁、NAID 40021029372 

共編著

  • 『ここまでわかった日本の先史時代』 編 角川書店 1997
  • 『古代日本はここまで見えてきた 考古学最前線を行く』大塚初重森浩一共著 同文書院 1999
  • 『縄文遺跡の復原』林謙作共編 学生社 2000

脚注

  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.306
  2. ^ 『神の手』に罪は無かった
  3. ^ 旧石器発掘ねつ造 ~今何を思う~”. TBS NEWS. 2020年2月26日閲覧。
  4. ^ 縄文人からの伝言 (集英社新書、2014年)
  5. ^ 縄文ZINE6号以降の背表紙に「杉並の縄文人」名義で記載
  6. ^ 金山喜昭「「前・中期旧石器捏造問題」関係考古学者のキャリアと移行期の再設計」『生涯学習とキャリアデザイン= 生涯学習とキャリアデザイン』第3号、法政大学キャリアデザイン学会、2006年2月、67-82頁、doi:10.15002/00002816ISSN 1349-3051NAID 120000993107 
  7. ^ 岡村道雄「北関東前期旧石器時代における二石器群」『野州史学』第3号、1976年、岡村道雄「日本前期旧石器の始源と終末」『考古学研究』第23巻第3号、1976年
  8. ^ 自著『縄文の生活誌』講談社、2000年
  9. ^ 日本歴史01巻を無償交換/講談社、発掘ねつ造で訂正 四国新聞、2002/10/10
  10. ^ 『旧石器遺跡捏造事件』著者紹介
  11. ^ 『Theじょうもん検定公式テキストBOOK』著者紹介
  12. ^ この節、国立国会図書館蔵書検索[リンク切れ]による

外部リンク