尾状花序

尾状花序(びじょうかじょ、catkinまたはament)は、細い円筒状のの集まりである。花弁は欠いていて目立たず、受粉は通常風媒であるが、ヤナギのように虫媒のものもある。通常は単性の花が中央の茎の周りに密集して付き、垂れ下っている。カバノキ科ブナ科クワ科ヤナギ科等の顕花植物の多くの科で見られる。しばらくの間、これらはマンサク亜綱共有派生形質であると信じられていたが、現在は収斂進化の結果であると考えられている。

これらの植物の多くでは、雄花のみが尾状花序を形成し、雌花は単一の花(ハシバミ属オーク)、毬花(ハンノキ属)、その他のタイプ(クワ)等として咲く。それ以外の植物(ポプラ等)では、雄花も雌花も尾状花序になる。

英名のcatkinは、子猫の尾の形に似ていることからオランダ語で「子猫」という意味のkatjeという言葉に由来する[1]。また別名のamentは、ラテン語で「ひも」を意味するamentumという言葉に由来する[2]

  1. ^ Catkin, Oxford English Dictionary, Second Edition, 1989. Accessed 30 November 2009. [1]
  2. ^ Ament, Oxford English Dictionary, Second Edition, 1989. Accessed 30 November 2009. [2]