宮島 未奈(みやじま みな、1983年10月16日[2] - )は、日本の小説家。静岡県富士市生まれ。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒業[1]。別名義に宮島ムーがある。
来歴
デビュー前
小学3年生の時に読書感想文のコンクールに応募した作文が冊子に掲載され、選考委員のコメントで『未奈さんのお話には人をひきつける魅力があります』『お話を書いてみてはどうですか』と褒められたことで小説家を目指し物語を書き始める[3][4]。文学賞に積極的に応募することはなかったものの、大学卒業後も公務員として働きながらコツコツと書き続けていたが、24歳のころに、三浦しをんの小説『風が強く吹いている』を読んで衝撃を受け、自身の力不足を痛感し小学生以来続けていた執筆活動を一時休止する[3][4]。
25歳で結婚を機に公務員を辞め、夫の仕事の都合で大津市へ移り住むと、29歳の時に出産を機に在宅でできる仕事を探し、マネー関連や通販サイトの記事を書くライターとなりブロガーとしても活動を開始する[3]。
ブログで読書記録や大津に関する身の回りの情報を発信するようになり、自宅で好きな文章を書いて収入を得られる環境が性に合っていると感じていたが、内容がマンネリ化し収入が伸び悩んだことで、30代半ばで行き詰まりを感じる[3]。しかし、そのころに森見登美彦の小説『夜行』を読んだことで、「もしかしたら裏の世界の私は小説家をしているのではないか」と刺激を受け、小説の創作意欲を取り戻し2017年から新人文学賞へ応募するようになる[3]。
2018年、「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞を受賞する(宮島ムー名義)[5]。
デビュー後
2021年、2度の落選を経て「ありがとう西武大津店」で第20回女による女のためのR-18文学賞の大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞[1][6]。
2023年、同作を含む初の単行本『成瀬は天下を取りにいく』が刊行され、2024年に第39回坪田譲治文学賞、2024年本屋大賞を受賞[7]。
文学賞受賞・候補歴
- 2018年 - 「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞受賞(宮島ムー名義)
- 2019年 - 「好きだった人」で第18回女による女のためのR-18文学賞候補(宮島ムー名義)
- 2021年 - 「ありがとう西武大津店」で第20回女による女のためのR-18文学賞大賞、読者賞、友近賞受賞(宮島ムー名義)[1]
- 2024年 - 『成瀬は天下を取りにいく』で第39回坪田譲治文学賞受賞、2024年本屋大賞受賞[7]
作品
単行本
成瀬シリーズ
ノンシリーズ作品
アンソロジー収録
「」内が宮島未奈の作品
- 『超短編! 大どんでん返し Special』(2023年12月 小学館文庫)「富士山のように」[11]
- 『夏のカレー 現代の短篇小説ベストコレクション2024』(2024年9月 文春文庫)「ガラケーレクイエム」
連載
単行本未収録作品
メディアミックス作品
漫画
脚注
出典
外部リンク