宇津駅

宇津駅
宇津駅舎模型(道の駅おこっぺ
うつ
Utsu
班渓 (3.3 km)
(5.7 km) 北興
所在地 北海道紋別郡興部町字宇津
北緯44度25分30秒 東経143度1分39秒 / 北緯44.42500度 東経143.02750度 / 44.42500; 143.02750
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 名寄本線
キロ程 58.6 km(名寄起点)
電報略号 ウツ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1921年大正10年)10月5日[1]
廃止年月日 1989年平成元年)5月1日[1]
備考 名寄本線廃線に伴い廃駅
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1978年の宇津駅と周囲約500m範囲。上が紋別方面。短めの相対式ホーム2面2線、駅舎横に貨物ホームと2本の引込み線、駅裏に副本線を持つ。駅裏は畑になっているが、かつては広いストックヤードがあり、沢山の木材が野積みされていた[2]。写真の時期は貨物取扱い廃止の直前で、かろうじて駅舎横だけが使用されていたようである。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

宇津駅(うつえき)は、かつて北海道網走支庁紋別郡興部町字宇津に設置されていた、北海道旅客鉄道(JR北海道)名寄本線廃駅)である。事務管理コードは▲122111[3]

歴史

駅名の由来

当駅が所在した地名より。アイヌ語の「ウッ[8]」(肋骨、転じて横の川)に由来している[9]

「ウッ」、あるいは「ウッナイ[10]」(肋骨・川)に由来する地名・駅名は北海道内各地にある(宗谷本線歌内駅など)が、本流の両岸から小さい支流が流れ込む様を、背骨とあばら骨にたとえた地名である[11][12][9]

駅構造

廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する地上駅であった。プラットホームは、線路の南西側(遠軽方面に向かって右手側)に存在した[11]。そのほか旧貨物線線である、名寄方から駅舎側に分岐し駅舎西側のホーム切欠き部分への側線を1線有した[11]。かつては2面2線の相対式ホームを有する、列車交換可能な交換駅であった。交換設備運用廃止後は線路は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた[11]

無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の南西側に位置し、ホーム中央部分に接していた。開業以来の古い木造駅舎であった[13]

利用状況

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1978年(昭和53年) 43 [14]

駅周辺

駅跡

2000年(平成12年)時点で空地となっており、駅までの舗装道路のみが残存していた[13]。2010年(平成22年)時点でも同様で[16]、2011年(平成23年)時点でも更地であり何も残っていなかった[17]

隣の駅

北海道旅客鉄道
名寄本線
班渓駅 - 宇津駅 - 北興駅

脚注

  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、910頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 1948年撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、242頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  4. ^ 『官報』 1921年09月27日 鉄道省告示第129号(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 「日本国有鉄道公示第157号」『官報』1978年11月28日。
  6. ^ 「通報 ●名寄本線中名寄駅ほか11駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1978年11月28日、4面。
  7. ^ 興部町百年史 平成5年3月発行。
  8. ^ アイヌ語ラテン翻字: ut
  9. ^ a b アイヌ語地名リスト イチャ~エリ P11-20”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年10月20日閲覧。
  10. ^ アイヌ語ラテン翻字: ut-nay
  11. ^ a b c d 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)209ページより。
  12. ^ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)186ページより。
  13. ^ a b 書籍『鉄道廃線跡を歩くVII』(JTBパブリッシング2000年1月発行)40ページより。
  14. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、904頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  15. ^ a b c 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)18ページより。
  16. ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)34ページより。
  17. ^ 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)118ページより。

関連項目