大正九年(たいしょうきゅうねん、本名:渡邊 一重(わたなべ ひとえ)、1978年(昭和53年)5月16日 - )は、日本の音楽家。O型。静岡県沼津市出身。電子音楽プロデューサー。作詞・作曲からボーカル、編曲・打ち込み・サンプリングまで全て一人でこなしている。
制作方法は打ち込みを始めた当初から一切変わらず、ミュージックシーケンサーにサンプラー、シンセサイザー、レコーダー等を繋げ、打ち込みからボーカルの録音までしているという。楽曲は非常に繊細な打ち込みで編み出されており、幼く舌ったらずで可愛らしさとハスキーボイスが混ざったボーカルが奇妙なハーモニーを奏でる。歌詞は独特の世界観で破茶滅茶な言葉遊びと彼女のシャイな側面からか、理解に苦しむ場面も多いが、逆にそこから推測、イメージされるべき世界は無限に広がるものである。
元々シャイで表に出る性格ではなかったらしい。インディーズ時代から楽曲提供を希望しており自身は裏方を希望していたらしいが、突飛な歌詞の彼女の楽曲を歌うことを全ての依頼人に拒否された為、已む無く自らボーカルも務めることになったという。ライヴ活動などを続けていくうちに次第にユーモラスな性格が突出し始めバンドマンに囲まれてひとり少女はライヴハウスで異彩を放っていた。一時期は飲酒しながら音を外しまくり歌詞を飛ばしていた。
幼少期からピアノ、ギターなどを習うも身にならず、楽譜が少し読める程度。小学生時代から即興での作詞作曲を行う。高校中退後、単身上京。ベーシストを目指すが挫折。その後テクノユニット「社会」を結成。メンバーと共に楽曲を作成。ライヴも意欲的に行う。史上最悪クソレーベルのコンピレーション・アルバムに参加。音楽性の違いから「社会」解散後はひとりで打ち込み宅録で楽曲を作成するようになり、ライヴも頻繁に行う。作成した多数の音楽を携えて、インディーズデビュー。アルバム『最新式ひるね百科』、『九階に在る食堂』をリリースする。
2002年、アルバム『KYU-BOX.』でバップよりメジャー・デビュー。メジャーから2枚のアルバムを発表した後、体調不良などのため、表立った音楽活動を停止する[1]。
2005年、映画『タナカヒロシのすべて』に楽曲を提供。体調が回復した2011年以降、新たな作品発表に向けて徐々に活動を再開する[1]。
2017年、10年ぶりとなる新シングル「ELECISH」をリリースすることを発表[2]。
2021年、余命宣告より3年が経過しており、体調不良は続いているが、病名等は明かされていない。6月よりYouTubeでの動画投稿を開始。