吉田愛

獲得メダル
日本の旗 日本
女子セーリング
世界選手権
2006 日照 女子470級
2018 オーフス 女子470級
2019 北京 女子470級
アジア大会
2006 ドーハ 女子470級
2010 汕尾 女子470級
2018 ジャカルタ 女子470級

吉田 愛(よしだ あい、1980年11月5日 - )は、東京都八王子市出身のセーリング選手(スキッパー)。神奈川県相模原市生まれ[1]八王子市立椚田小学校国立音楽大学附属中学校・高等学校日本大学生物資源科学部卒業。2008年から4大会連続で女子470級のオリンピック代表に選ばれている。2013年よりベネッセセーリングチーム所属。それ以前はアビームコンサルティング人事部所属。旧姓は近藤。夫はコーチでもある吉田雄悟。趣味・特技は3歳から始めたピアノ

競技歴

小学1年生でセーリングを始め、大学時代は全日本学生女子選手権(女子インカレ)3連覇。2006年世界選手権で準優勝。2007年には全日本470級ヨット選手権大会で史上初の女子組による優勝。2008年6月25 - 29日にドイツで行われた五輪前最後の国際大会、キール・ウイークで優勝し、鎌田とのペアが世界ランキング1位になる。鎌田奈緒子とのペアは「コンカマ」と呼ばれた。

2008年北京オリンピックでは、10レース中2レースで1位、それ以外は全て10位以下と好不調の激しく、全19チーム中14位となった。2008年12月に、鎌田は現役を引退した。

鎌田引退後は、田畑和歌子英語版日本経済大学職員)とペアを組み、2012年ロンドンオリンピックでは10レースまで終えて総合14位[2]にとどまり、最終レース進出を逃した。田畑はその後、レーザーラジアル級(シングル)に移った。

2013年度からはアビームコンサルティングを離れ、ベネッセセーリングチームに所属。以降は吉岡美帆とペアを組んでいる[3]

2016年リオデジャネイロオリンピックでは、第1レースから1位を獲得するなど10レース中2レースで1位を獲得し、得意の強風レースでは確実にポイントを稼いだ[4]。最終レース(メダルレース)では銀メダルを狙える位置にいたが、7位フィニッシュと順位を伸ばせず、総合5位で大会を終えた[5]

デンマークオーフスで開催された2018年世界選手権で女子470級に出場し、このクラスでは日本初の優勝を果たした[6]

2019年8月に神奈川県江の島で行われた世界選手権で銀メダルを獲得、2020年東京オリンピック代表に内定した[7]

2021年に開催された東京オリンピックではメダルレースまでメダルの可能性を残すも総合7位だった[8][9][10]

家族

2012年末に吉田雄悟(ロンドンオリンピックセーリング男子470級日本代表)と結婚。2017年6月に長男を出産している[11]

主な成績

オリンピック国際大会

開催地 クラス 成績 クルー 備考
2008 中華人民共和国の旗北京 女子470級 14位 鎌田奈緒子 10レース中2レースで1位。
全19チーム
2012 イギリスの旗ロンドン 女子470級 14位 田畑和歌子 全20チーム
2016 ブラジルの旗リオデジャネイロ 女子470級 5位 吉岡美帆 11レース(メダルレース含む)中2レースで1位。
入賞、全20チーム
2021 日本の旗東京 女子470級 7位 吉岡美帆 入賞、全21チーム

世界選手権

開催地 クラス 成績 クルー 備考
2004 クロアチアの旗ザダール 女子470級 28位 金井由季
2006 中華人民共和国の旗日照 女子470級 準優勝 鎌田奈緒子 同種目における日本人チーム史上最高位タイ(当時)
2007 ポルトガルの旗カスカイス 女子470級 4位 鎌田奈緒子
2008 オーストラリアの旗モーディアリク 女子470級 12位 鎌田奈緒子
2009 デンマークの旗コペンハーゲン 女子470級 8位 田畑和歌子
2010 オランダの旗ハーグ 女子470級 6位 田畑和歌子
2011 オーストラリアの旗パース 女子470級 6位 田畑和歌子
2012 スペインの旗バルセロナ 女子470級 6位 田畑和歌子
2013 フランスの旗ラロッシェル 女子470級 10位 吉岡美帆
2014 スペインの旗サンタンデール 女子470級 8位 吉岡美帆
2016 アルゼンチンの旗ブエノスアイレス 女子470級 11位 吉岡美帆
2018 デンマークの旗オーフス 女子470級 優勝 吉岡美帆 同種目における優勝は日本人チーム初
2019 中華人民共和国の旗北京 女子470級 準優勝 吉岡美帆
2022 イスラエルの旗Sdot Yam 混合470級 36位 木村直矢

アジア競技大会

開催地 クラス 成績 クルー 備考
2006 カタールの旗ドーハ 女子470級 優勝 鎌田奈緒子
2010 中華人民共和国の旗汕尾 女子470級 優勝 田畑和歌子 2連覇
2018 インドネシアの旗パレンバン 女子470級 優勝 吉岡美帆 3連覇

全日本470級選手権

開催地 クラス 成績 クルー 備考
2004 唐津 470級 5位 鎌田奈緒子 女子2位
女子ペア1位は 田畑和歌子・栗田直美 組(全体2位)
2005 和歌山 470級 13位 鎌田奈緒子 女子2位
女子ペア1位は 吉迫由香・大熊典子 組(全体6位)
2007 江の島 470級 優勝 鎌田奈緒子 女子1位
男子勢を抑えての優勝は史上初
2009 福岡 470級 3位 田畑和歌子 女子1位
2012 高松 470級 3位 深沢瑛里 女子1位
2013 福岡 470級 優勝 吉岡美帆 女子1位
2014 江の島 470級 8位 吉岡美帆 女子1位
2015 境港 470級 3位 吉岡美帆 女子1位
2019 江の島 470級 優勝 吉岡美帆 女子1位
2020 江の島 470級 5位 吉岡美帆 女子1位
2021 江の島 470級 5位 木村直矢 2024年パリオリンピックに向けて男子クルーと参加
2022 唐津 470級 2位 木村直矢

2004年 - 2022年までの出場大会のみ記載[12][13]

脚注

  1. ^ 吉田愛&吉岡美帆リオ五輪後の人生経験が成長促した - セーリング - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ”. 2023年11月6日閲覧。
  2. ^ 2012 London Olympics Sailing Competition|Results|470 Women
  3. ^ Benesse Sailing Team
  4. ^ BHM編集部 (2016年8月19日). “日本470女子5位入賞。リオ五輪セーリング最終日レポート”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月17日閲覧。
  5. ^ Results Centre:Rio 2016 Olympics|World Sailing|470 Women
  6. ^ BHM編集部 (2018年8月10日). “【SWC】日本470新時代へ!吉田・吉岡、金メダル、磯崎・高柳、銀メダル獲得”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月17日閲覧。
  7. ^ BHM編集部 (2019年8月9日). “470ワールド、吉田/吉岡が銀メダル獲得!東京五輪日本代表に内定”. バルクヘッドマガジン. 2021年2月17日閲覧。
  8. ^ “セーリング“よしよし”吉田愛は愛息の励ましに涙「毎日頑張れた」総合7位”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/sailing/news/202108040001039.html 2021年8月4日閲覧。 
  9. ^ “五輪セーリング吉田・吉岡組7位入賞 拠点江の島に笑顔”. 朝日新聞デジタル. (2021年8月5日). https://www.asahi.com/articles/ASP84728TP84ULOB001.html 2021年8月10日閲覧。 
  10. ^ BHM編集部 (2021年8月5日). “江の島オリンピック終了。470男女とも最終成績は7位”. バルクヘッドマガジン. 2021年8月10日閲覧。}
  11. ^ 長男抱いて表彰台 セーラー吉田愛、家族と臨む東京五輪”. 朝日新聞デジタル (2017年10月24日). 2018年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月31日閲覧。
  12. ^ 日本470協会公式ウェブサイト
  13. ^ 470 class Japan Championships (Results)

外部リンク