古谷 一行(ふるや いっこう、1944年〈昭和19年〉1月2日 - 2022年〈令和4年〉8月23日)は、日本の俳優。本名:古谷 一行(ふるや かずゆき)[1]。フロム・ファーストプロダクション所属。
1970年代から2000年代にかけての数多くのサスペンスドラマで主演を務め、人気を博した。
東京都出身。大塚の写真館の長男[2]。東京都立板橋高等学校を経て、弁護士を目指して[2]、中央大学法学部卒業。
大学在学中、俳優座養成所第16期[3]を経て俳優生活を開始[4]。
1977年からの『横溝正史シリーズ・名探偵金田一耕助シリーズ』などでの主人公・金田一耕助役を一貫して演じ、当たり役となる(2019年12月21日には、NEWSの加藤シゲアキが金田一耕助を演じる『悪魔の手毬唄〜金田一耕助、ふたたび〜』に磯川常次郎警部役で出演し、加藤と古谷の新旧金田一役俳優の共演が実現[5]。磯川を演じることについて古谷は「最初は戸惑いましたが、年を重ね、今の自分が金田一のバディである磯川警部を演じたらどうなるのか次第に興味が沸いて、ぜひやってみようかなと思いお受けしました」と話している)。
1982年から2007年までの25年間、『土曜ワイド劇場』では「混浴露天風呂連続殺人」シリーズの主役・左近太郎役を演じて再び当たり役となる。ゲスト出演した浅井理恵からは不倫を暴露されるが、迅速に謝罪会見し話題となった。
1985年、日本テレビ系「火曜サスペンス劇場」[6]にて放送の『松本清張スペシャル・わるいやつら』で主演に招かれ[7]、松本清張原作の現代劇ドラマに初主演を果たす。以降、2002年まで同枠で『松本清張スペシャル』シリーズ12作に主演[8]を果たした他、最後の清張作品出演となった翌2003年の『霧の旗』(TBS系)など、他局での清張作品も含めて、松本清張作品出演の合計数は全17作にのぼり、清張原作ドラマには欠かせない俳優としても活躍した。
長男はDragon Ashのボーカルを務める降谷建志。Dragon Ashのアルバム『Viva La Revolution』(1999年)のTVCFに父の古谷が出演したり、古谷が主演・プロデュースを務めた映画『手紙』(2003年作品)では父子共演を果たした。建志の元妻はタレントで女優のMEGUMI。建志とMEGUMIの長男(古谷の孫)の降谷凪も俳優としてデビューしている。
2011年に肺がんであることを公表し、切除手術を受け、翌年復帰したものの、脳への転移が判明して放射線治療を受けるなど闘病を続けていた。さらに胃がんにより胃を全摘していたことも没後に建志により明らかにされた。亡くなる2年前からは体調不良を理由に公の場に姿を見せていなかったが、本人は復帰に向けてトレーニングを続けていたという[9]。
2022年8月23日、東京都内の病院で亡くなった。78歳だった。訃報は同年9月2日、古谷の所属事務所であるフロム・ファーストプロダクションが公表した[10][11]。
※ 演奏:ムーンライダーズ
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