北辰心要流（ほくしんしんようりゅう）とは、柔術の流派である。
概要
新選組の松原忠司（播磨国一柳藩の人）が伝えていた流派である。大坂で教えていた。
北辰心要流は天神真楊流の分派である。
流祖の松原忠司は、磯又右衛門柳関斎源正足の弟子の船川楫之輔柳真斎源國勝[1]から天神真楊流を学び、この流派を興した。
天神真楊流と同様に柳号を用いる[2]。
昭和頃まで伝わっており、早稲田大学『早稲田大学政治経済学部経済科卒業アルバム』に写真家の土門拳が撮影した「北辰心要流棒術の達人牧野君」という棒を演じる人物の写真が掲載されている[3]。
内容
初段、中段、試合口、試合裏、投捨、上段からなり、源流である天神真楊流と似た体系であった。
柔術の他に、半棒術や関口流の棒術を伝えていた。
系譜
脚注
- ^ 船川楫之輔は常陸国 水戸藩の人で、江戸で磯又右衛門より天神真楊流を学び、江戸の芝三田に稽古場を開き教授していた。
- ^ 「柳〇斎」（〇の部分に一文字入る）という号のこと。松原は「柳趙斎」である。
- ^ 早稲田大学大学史資料センター編『春季企画展 土門拳の撮った早大生』
- ^ 南北堀江誌刊行会 編『南北堀江誌』南北堀江誌刊行会、1929年
参考文献
- 今村嘉雄 [ほか] 編『日本武道全集（五巻）』人物往来社, 1966.11 ｐ423
- 早稲田大学大学史資料センター編『春季企画展 土門拳の撮った早大生』2006.6.1発行
- 藪田貫 編『なにわ・大阪文化遺産学叢書10 大坂代官竹垣直道日記（三）』関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センター、2009年
- 南北堀江誌刊行会 編『南北堀江誌』南北堀江誌刊行会、1929年
関連項目
