北九州市旧大阪商船(きたきゅうしゅうし きゅうおおさかしょうせん)は福岡県北九州市門司区港町にある歴史的建造物。国の登録有形文化財に登録されている。
概要
大阪商船の門司支店として、1917年(大正6年)建設された。1964年(昭和39年)大阪商船と三井船舶の合併後は、商船三井ビルと呼ばれ、1991年まで使用された。その後、北九州市が買い取り、1999年(平成11年)7月19日登録有形文化財に登録された。また、2007年(平成19年)11月30日には、近代化産業遺産(北九州炭鉱 - 筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産)に認定された。
木造二階建(一部レンガ型枠コンクリート造)で、屋根に設けられた大きなアーチを配した隅角部の窓と、その上部の八角型の塔屋はドイツ・オーストリアで開花したゼツェシオンの影響を受けたと言われている。当時としては、化粧レンガの色鮮やかさとヨーロッパ風の塔屋を持ったこの建物は、他を寄せ付けない門司港の象徴的な建物であった。
八角形の塔が特徴である。なお、建設当時は、北側は海に面し、専用桟橋から直接乗船可能であった。
2015年(平成27年)4月から2016年(平成28年)秋まで、2階のスペースにおいて出光美術館の仮営業を行っていた(同じ門司港地区にある同美術館の改装工事に伴う一時移転)。
現在1階には、門司港ブランド雑貨店「門司港デザインハウス」と、2階から移った「わたせせいぞうと海のギャラリー(わたせせいぞうギャラリー)」があり、さらに飲食店として「カフェ・マチエール」が営業している。
なお、2階には1階から移った多目的ホール「海峡ロマンホール」があるが、通常は開放されていない。
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交通
関連項目
外部リンク