劉 希夷（りゅう きい、651年（永徽2年） - 679年（調露元年））は、中国・唐の詩人。字は庭芝、廷芝。一説に名が庭芝で字が希夷ともいわれる。汝州梁県の出身。
略歴
幼くして父を失い、母と共に外祖父の下に身を寄せ20歳頃まで過ごした。容姿は優れており、物事にこだわらない性格で素行が悪かった。酒と音楽を好み、琵琶の名手であった。675年（上元2年）進士となるが仕官せずに各地を遊覧した。
“年年歳歳花相似 歳歳年年人不同”で有名な詩「代悲白頭翁」が代表作。この詩を発表前に聞いた母の兄弟である宋之問は、非常に気にいって詩を譲るよう頼んだが、劉希夷はこれを断った。怒った宋之問は下僕に彼を殺させたという説がある。詩集4巻がある。
漢詩
| 代悲白頭翁
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| 洛陽城東桃李花
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洛陽城東 桃李の花
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| 飛來飛去落誰家
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飛び來たり飛び去り 誰が家にか落ちん
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| 洛陽女児惜顔色
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洛陽の女児 顔色を惜しみ
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| 行逢落花長歎息
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行き逢う落花に長歎息す
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| 今年花落顔色改
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今年 花落ち顔色を改め
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| 明年花開復誰在
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明年 花開いて復た誰か在らん
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| 已見松柏摧為薪
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已に見る 松柏摧れて薪と為るを
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| 更聞桑田変成海
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更に聞く 桑田変じて海と成るを
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| 古人無復洛城東
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古人また洛城東に無く
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| 今人還對落花風
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今人また落花風に対す
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| 年年歳歳花相似
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年年歳歳 花は相似たり
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| 歳歳年年人不同
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歳歳年年 人は同じからず
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| 寄言全盛紅顔子
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言を寄す 全盛の紅顔子
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| 應憐半死白頭翁
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応に憐れむべし 半死の白頭翁
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| 此翁白頭真可憐
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此の翁の白頭 真に憐むべし
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| 伊昔紅顔美少年
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これ昔 紅顔の美少年
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| 公子王孫芳樹下
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公子王孫 芳樹の下
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| 清歌妙舞落花前
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清歌妙舞 落花の前
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| 光禄池臺開錦繍
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光禄池臺に錦繍を開き
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| 将軍楼閣畫神仙
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将軍楼閣に神仙を画く
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| 一朝臥病無相識
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一朝病に臥して相識るなく
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| 三春行楽在誰邉
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三春行楽 誰が辺（ほとり）にか在る
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| 宛轉蛾眉能幾時
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宛転たる蛾眉 能く幾時ぞ
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| 須臾鶴髪亂如絲
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須臾にして鶴髪は乱れ絲のごとし
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| 但看古来歌舞地
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ただ看る 古来歌舞の地
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| 惟有黄昏鳥雀悲
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ただ黄昏 鳥雀の悲しむ有るのみ
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関連項目
